Amazonが電動トラックを大規模導入。充電インフラも設置

物流

1月14日、Amazonは、これまでで最大規模となるMercedes-Benz Trucks製のゼロ排出電動大型車両(eHGV)の発注を行い、年間3億5000万以上の荷物を輸送する計画を発表した。これらの車両は2024年末から英国とドイツで運用され、配送センター間の高距離ルートを担当する。

この取り組みは、2040年までに全事業でネットゼロカーボンを達成する「The Climate Pledge」に基づくものである。Amazonは、輸送効率の向上、ゼロ排出車両や代替燃料車の普及、充電インフラの拡充を目指し、業界や政府との協力を進めている。特に、eHGVの充電インフラは距離や充電速度、適切な場所での電力供給などの課題があり、Amazonは360kWの充電ポイントを主要拠点に設置する予定である。この充電設備は、40トントラックのバッテリーを1時間強で20%から80%まで充電可能にする。

Amazonは輸送ネットワーク全体で電動化を進めており、英国では電動鉄道を活用した輸送を初導入し、ロンドンでは手押しカートを用いた徒歩配送を開始した。ドイツではRivian製電動配送バンを600台以上に倍増し、ベルリンでは電動貨物自転車による配達が昨年150万件を超えたという。2024年末までに、これらの配送拠点はドイツの主要5都市および他の都市に拡大された。

今後、Amazonはヨーロッパ全域で輸送ネットワークの電動化と脱炭素化に10億ユーロ以上を投資する計画である。2024年末時点で、ヨーロッパ全体の輸送ネットワークには38台のeHGVが稼働しており、カリフォルニアでは50台が導入された。また、3000台以上の電動バンが欧州で稼働しており、2025年末までに1万台以上に増加する見込みである。さらに、マイクロモビリティ拠点の都市数も2022年の20都市から2024年には45都市以上に拡大し、最近ではベルファスト、マドリード、ローマ、ウィーンが加わった。これらの取り組みを通じて、Amazonは配送に伴う排出量削減を加速させる計画である。

【参照ページ】
(原文)Amazon places its largest-ever order of electric heavy trucks
(日本語参考訳)アマゾンが過去最大規模の電動大型トラックを発注

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  3. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…

ピックアップ記事

  1. 2025-7-3

    英・豪銀行連合、中小企業のスコープ3把握支援で新会社 50兆ドル市場開拓へ

    6月24日、英ナットウエスト・グループ、豪州ナショナル銀行(NAB)、英スタンダードチャータード傘…
  2. 2025-7-1

    カナダ年金基金、2030年までに4,000億ドルの気候投資

    6月19日、カナダの大手機関投資家であるケベック州貯蓄投資公庫(CDPQ)は、2050年ネットゼロ…
  3. 2025-7-1

    GRI、サステナビリティ報告のデジタル化を促進する新「サステナビリティ・タクソノミー」を発表

    6月19日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新たに「GRI S…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る