イングカ・グループ、循環型経済促進のため10億ユーロ投資へ

1月15日、イケア最大の小売業者であるインカ・グループの投資部門「Ingka Investments」は、リサイクルインフラの拡充を目指す企業への投資として約10億ユーロを計画している。これにより、廃棄物のリサイクル率向上と資源の持続可能な利用を推進する。

循環型経済への取り組み

2017年に設立されたインカ・グループの「Circular Investments」は、プラスチック、マットレス、繊維、木材、食品廃棄物の分野での循環型経済への移行を支援している。これまでに、投資ポートフォリオの企業によって約270万トンの素材がリサイクルされ、940万トン以上のCO2の削減を行ってきた。

具体的な事例

  • RetourMatras: マットレスを再利用可能な素材にリサイクル。年間250万台の処理能力を持つ施設をオランダ、イギリス、フランスで運営。
  • Morssinkhof Rymoplast: 家庭用プラスチックをリサイクルし、再生プラスチックを提供。年間51万5000トンの処理能力を持つ。
  • Next Generation Group: 有機廃棄物やプラスチックリサイクルの革新的技術を提供。

責任ある未来への投資

Ingka Investmentsのマネージングディレクター、ピーター・ファン・デル・ポール氏は「リサイクルインフラへの投資は、サステナビリティ戦略の一環として極めて重要だ」と述べ、規制強化やエコデザインの推進の必要性を強調した。

【参照ページ】
(原文)Ingka Group aims to invest €1 billion to increase recycling infrastructure
(日本語参考訳)インカグループはリサイクルインフラの増強に10億ユーロを投資することを目指している

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成しています。今後の動向により内容は随時更新され…

ピックアップ記事

  1. 2025-10-24

    GHGプロトコル、企業排出報告の信頼性向上へ―新たな公開協議を実施

    10月20日、温室効果ガス(GHG)排出会計の国際基準を策定するGHGプロトコルは、Scope2基…
  2. <最新>SBTi FLAGの概要とガイダンスの改訂ポイント

    2025-10-20

    <最新>SBTi FLAGの概要とガイダンスの改訂ポイント

    2025年10月に、SBTi(Science Based Targets initiative)は…
  3. 【特別対談】人的資本が企業価値を作るーANAが実践するサステナビリティ経営戦略に学ぶ(前編)

    2025-10-15

    【特別対談】人的資本が企業価値を作るーANAが実践するサステナビリティ経営戦略に学ぶ(前編)

    本記事は、ESG Journalを運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社(以下シェルパ)のC…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る