フィリピンSEC、ISSB基準に沿った新サステナビリティ報告ガイドラインを発表

12月22日、フィリピン証券取引委員会(SEC:Securities and Exchange Commission)は、サステナビリティ開示に関する新たな報告ガイドラインを採用した。これにより、対象企業は国際基準に整合した形でサステナビリティ報告書を作成・提出することが求められる。
SECは、同日付でSEC Memorandum Circular(MC)No.16, Series of 2025を発行し、Philippine Financial Reporting Standards(PFRS) on Sustainability Disclosuresの採用および、上場企業(Publicly Listed Companies:PLCs)と大規模非上場企業(Large Non-listed Entities:LNLs)向けの報告ガイドラインも示した。
これに伴い、PFRS S1(サステナビリティ関連財務情報の一般的開示要件)、PFRS S2(気候関連開示)の2つの基準を正式に採用し、従来上場企業に対してのみサステナビリティ報告書の提出を求めていたSEC MC No.4, Series of 2019は廃止される。
SECによると、PFRS on Sustainability Disclosuresは、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)が策定した国際財務報告基準と整合しており、他のASEAN市場で採用されている基準とも共通性を有する。
新ガイドラインでは、PFRS S1およびS2の義務的適用を段階的に導入する方針が示されている。対象は、証券規制法(Republic Act No. 8799)第17.2条に該当するPLCsおよびLNLsである。
Tier 1
2025年12月31日時点、またはそれ以降の上場時点で時価総額500億ペソ超のPLCs。
2026年度を対象とする報告を2027年から開始。
Tier 2
時価総額が30億ペソ超〜500億ペソ以下のPLCs。
2027年1月1日以降開始の事業年度を対象とし、2028年に報告。
Tier 3
時価総額30億ペソ以下のPLCs、特定の債券上場企業、ならびに年間売上高150億ペソ超のLNLs。
2028年1月1日以降開始の事業年度から適用。
PLCsは、取締役会のレビューおよび承認を受けたサステナビリティ報告書を年次報告書の添付資料として提出する必要がある。一方、対象外のLNLsは、監査済財務諸表と併せて提出する。
新ルールでは、各ティアにおけるPFRS S1・S2導入から2年後を目途に、Scope 1およびScope 2の温室効果ガス排出量について、独立した保証人による限定的保証を義務付ける。保証は、国際サステナビリティ保証基準(ISSA)5000に基づいて実施される。
また、移行措置として、2025年度については従来の認められたフレームワークの使用を継続することが可能とされており、対象PLCsがそれぞれの適用開始年度に到達するまでは、旧MC4も引き続き有効とされる。
(原文)SEC ISSUES NEW SUSTAINABILITY REPORTING GUIDELINES IN LINE WITH GLOBAL PRACTICES

