農業サプライチェーンの持続可能性向上に特化したSaaSプラットフォーム「TRACT」が、新たに1120万ドルの資金調達を完了した。この資金調達ラウンドには、既存の出資者であるアーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ADM)、カーギル、ルイ・ドレフュス・カンパニー(LDC)、オラムに加え、新たなパートナーとしてThe Working Capital Fundおよびラボバンクの投資部門であるRabo Investmentsが参加した。
TRACTは、世界的な食品および農業のリーダーたちによって設立され、データ管理の簡素化と持続可能性レポートの複雑さへの対応を通じて、農業サプライチェーンを変革している。同社は手法と指標を統一することで、企業が複雑なデータシステムに悩むことなく、測定可能な影響を生み出すことに集中できるよう支援している。さらに、ラボバンクはTRACTと提携し、TRACTのメンバーに持続可能なファイナンスを提供する計画を発表した。
TRACTのプラットフォームは、主要な食品および農業企業によって利用されており、持続可能性レポートの負担を軽減し、エンドツーエンドのデューデリジェンスやデータ共有機能を提供している。特に森林破壊評価や人権リスクスコアに関する手法は業界で高く評価されており、EUDR(欧州連合森林規制)における市場リーダーとしても知られている。今回の資金調達により、TRACTはスコープ3排出量追跡や農家収入の分析を含む新たな取り組みを加速し、CSRDやCSDDDに関連するレポートを支援する予定だ。
【参照ページ】
(原文)TRACT Secures $11.2 Million in New Funding to Accelerate Growth and Empower Sustainable Agriculture
(日本語参考訳)TRACT、成長加速と持続可能な農業の強化のため、新たに1,120万ドルの資金を確保