ESGデータ管理スタートアップAtlas Metrics、1,220万ユーロを調達

9月30日、ESGデータ管理スタートアップのAtlas Metricsは、シリーズA資金調達ラウンドで1,220万ユーロ(約19.7億円)を調達したと発表した。この資金は、チームの強化、新市場への拡大、ESGコンプライアンスおよびパフォーマンス管理の提供をさらに発展させるために使用される計画である。

EUでは規制圧力が急速に高まっており、2025年までに62,500以上の組織が厳格なESGに関わる年間要件を満たさなければならない。これには、ダブルマテリアリティ評価、企業のカーボンフットプリント会計、監査対応のCSRD報告が含まれている。例えば、年間収益が1億ユーロのドイツ企業は、手動でのコンプライアンスに年間25万ユーロのコストがかかり、非コンプライアンスの場合は500万ユーロ(売上の5%)の罰金が科されると推定されている。このような規制圧力を受け、サステナビリティ報告のための管理ツールが多く発表されており、市場が拡大している。

同社は、ESGコンプライアンスおよびサステナビリティパフォーマンス管理のためのオールインワン・プラットフォームを提供している。自動化・AI・安全なデータ共有・先進的な分析を通じて、どの組織でもその影響を測定し、報告を容易にすることができる。同社は、中規模企業や金融機関が規制の要件を満たすことを支援するため、CSRD報告および関連するすべての規制義務を自動化および効率化し、コストと法的リスクを削減することに注力している。

【参照ページ】
(原文)Atlas Metrics raises €12.2M Series A funding to make ESG compliance effortless across Europe
(日本語参考訳)Atlas Metrics、欧州全域での ESG コンプライアンスを容易にするために 1,220 万ユーロのシリーズ A 資金調達を実施

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