1月20日、EU理事会は、投資家が金融商品に投資するために必要な市場データへのアクセスを改善し、EUの資本市場の国際競争力を高め、公平な競争環境を確保することを目的とした、EUの取引規則の変更を採択した。
今回の変更は、金融商品市場規制(MiFIR)と第二次金融商品市場指令(MiFID Ⅱ)に関するもので、EU域内の投資サービスおよび金融市場活動を規制する。新規則の主な目的は、EUレベルで連結市場データを容易に入手できるようにし、投資家に権限を与えることである。
現在、取引データは証券取引所や投資銀行など複数のプラットフォームに分散しており、投資家が意思決定に必要な正確で最新の情報にアクセスすることを困難にしている。採択された規則は、EU域内のプラットフォームから提供される市場データを統合し、さまざまな種類の資産に関する集中データフィードを確立する。これにより、投資家はEU全域の最新の取引情報にアクセスできるようになる。
新規則はまた、ブローカーが顧客の注文を特定の取引プラッ トフォームに転送することで報酬を受け取る「ペイメント・フォー・ オーダー・フロー(PFOF)」を全面的に禁止する。PFOFの慣行がすでに存在する加盟国は、PFOFがその加盟国内の顧客にのみ提供されることを条件に、暫定的に禁止が免除される。ただし、この慣行は2026年6月30日までに段階的に廃止しなければならない。
【参照ページ】
MiFIR and MiFID II: Council adopts new rules to strengthen market data transparency