エリクソン、2040年に向けてカーボンニュートラル目標を設定

エリクソン、2040年に向けてカーボンニュートラル目標を設定

1月25日、スウェーデンの通信機器世界大手、エリクソンは、2040年までのカーボンニュートラル目標を発表した。本目標は、科学的根拠に基づく削減目標イニシアティブ(SBTi)からの承認を受けたもので、スコープ3を含むバリューチェーン全体での削減が焦点である。

同社は2021年に2040年までのカーボンニュートラル目標を設定し、今回、SBTiからネットゼロ・スタンダードでの承認を得た。具体的には、2040年末までにバリューチェーン全体の二酸化炭素排出量を2020年比90%削減し、残余排出量の10%を炭素除去によりオフセットする計画である。

エリクソンはすでに、2016年から2022年までの短期目標をSBTiからの承認を受け、着実に達成している。これにはスコープ1、2、およびスコープ3の排出量を35%削減する目標や、無線システムでの35%の省エネ目標が含まれていた。2022年時点では、前者の目標では60%減、後者の目標では39%の省エネを達成している。

さらに、今回の発表では新たな短期目標も示された。2030年までには、スコープ3を含むバリューチェーン全体での二酸化炭素排出量を2020年比50%削減する計画である。具体的には、スコープ1とスコープ2の総量で90%削減し、スコープ3の総量で50%削減することを目指す。

エリクソンは、これらの取り組みを通じて、持続可能な未来に向けて積極的な役割を果たしていく意向を示している。

【参照ページ】
(原文)Ericsson’s second round of climate targets toward Net Zero approved by Science Based Target initiative

関連記事

おすすめ記事

  1. 【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    2025-9-11

    【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    気候変動や自然資本など、環境領域に関する開示が進みつつある中、次なるテーマは「社会」の領域。TIS…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…

ピックアップ記事

  1. TNFD・自然移行計画の5つの構成要素と先行事例/実践例の紹介

    2025-11-4

    TNFD・自然移行計画の5つの構成要素と先行事例/実践例の紹介

    自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)の最終提言公表から1年が経過し、自然資本に関連する開…
  2. 2025-11-4

    英国、ESG評価機関の規制導入へ—透明性・信頼性向上で市場競争力を強化

    10月27日、英国金融行為監督機構(FCA)は、政府が環境・社会・ガバナンス評価機関をFCAの監督…
  3. 2025-10-29

    イベントレポート サステナビリティ経営フォーラム2025

    『本質に迫る対話とデータ活用 ~信頼を築く情報開示と戦略の再構築~』 ESG Journal…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る