10月21日、フランス政府は43の加盟国を代表して、中国の新疆ウイグル自治区の人権状況に関する懸念を示す共同声明を発表した。
共同声明では、ウイグルには、100万人以上が恣意的に拘束されている「政治的再教育」キャンプの大規模なネットワークが存在していることを指摘している。拷問や非人道的な扱い、強制的な不妊手術、性的・ジェンダー的暴力、強制的な子供の分離など、広範囲かつ組織的な人権侵害の報告が増えている。また、宗教・信条の自由、移動・結社・表現の自由、ウイグル文化に対する厳しい制約があり、広範囲にわたる監視は、ウイグル人やその他の少数民族の人々を不当に標的とし続けている。
同声明では、中国に対し、国連人権高等弁務官とその事務所、および関連する特別手続きのマンデートホルダーを含む独立したオブザーバーの新疆への即時かつ有意義で自由なアクセスを認めること、および新疆に関連するCERDの8つの勧告を早急に実施することを要求した。また新疆ウイグル自治区の人権状況に対する懸念に鑑み、すべての国に対してノン・ルフールマン原則*を尊重することや、中国に対しICCPR(市民的及び政治的権利に関する国際規約)を遅滞なく批准することも要求している。
注:生命や自由が脅かされかねない人々(特に難民)が、入国を拒まれあるいはそれらの場所に追放したり送還されることを禁止する国際法上の原則
【参照ページ】
(原文)Cross-regional joint statement on Xinjiang
(日本語訳)新疆ウイグル自治区に関する地域横断的な共同声明