EIB、アルゼンチン・ブラジル・チリの気候変動プロジェクトに1,200億円超を拠出

EIB、アルゼンチン・ブラジル・チリの気候変動プロジェクトに8億ユーロを拠出

7月14日、欧州投資銀行(EIB)グループは、アルゼンチン、ブラジル、チリにおける気候変動対策を支援する一連のプロジェクトに対し、新たに8億ユーロ(約1,260億円)を融資すると発表した。

今回の発表は、欧州連合(EU)・ラテンアメリカ・カリブ海諸国連合(CELAC)首脳会議の中で行われた。各プロジェクトは、EUのグローバル・ゲートウェイ構想の一環であり、気候変動、保健システムの改善、グローバル・サプライチェーンの安全性向上など、世界的な課題に取り組む持続可能で質の高いプロジェクトに対し、EU機関および加盟国から最大3,000億ユーロ(約47兆円)の投資を動員することを目的としている。

本発表に続き、EIBは、2つの新たな取り組みを明らかにした。1つ目は、Banco Santander Brasilに対し、住宅や中小企業の事業所に小規模な自家消費型太陽光発電所を設置するための資金として3億ユーロ(約470億円)を融資すること。2つ目は、グリーン住宅ローンへの融資やグリーン水素開発の支援を通じてチリのエネルギー転換を支援するために3億ユーロ(約470億円)の資金を提供することである。

2019年、EIBは気候・環境へのコミットメントのレベルを引き上げることを決定し、2020年、EIBの理事会は「EIBグループ気候銀行ロードマップ」を承認した。本ロードマップは、EIBと欧州投資基金(EIF)による今後の気候変動対策融資の指針となるもので、2030年までに1兆ユーロ(約157兆円)の気候変動・環境持続可能性投資を支援し、すべての融資活動をパリ協定(気候変動に関するパリ協定)の原則と目標に整合させるものである。

【参照ページ】
(原文)Latin America: EIB to announce €800 million in financing for climate action projects in Argentina, Brazil and Chile at EU-CELAC summit
(日本語参考訳)EIB、アルゼンチン・ブラジル・チリの気候変動プロジェクトに8億ユーロを拠出

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. 2024-4-18

    オーストラリア裁判所、グリーンウォッシュ訴訟でバンガードに有罪判決

    3月28日、オーストラリアの連邦裁判所は、バンガード・インベストメンツ・オーストラリアが、同社のE…
  2. 上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    2024-4-15

    上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    4月に発表した、投資データ・リサーチプロバイダーであるMSCIの新しいレポートによると、世界の上場…
  3. SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    2024-4-15

    SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    4月9日、科学的根拠に基づく目標設定イニシアティブ(SBTi)は、企業の環境持続可能な行動を気候変…

アーカイブ

ページ上部へ戻る