Maersk、SBTi承認の気候目標を新たに設定

2月9日、総合コンテナ物流企業のA.P. Moller – Maerskは、2040年までにネット・ゼロを達成する目標を含むGHG排出目標と、事業とサプライチェーン全体で排出量を削減する一連の新たな目標が、科学的根拠に基づく目標イニシアティブ(SBTi)によって検証されたと発表した。

本発表によりMaerskは、2022年後半に発足したSBTiのMaritime Guidanceの下で気候目標を検証された最初の企業となり、海運セクターの企業が1.5℃に沿った科学的根拠に基づく近・長期目標を設定できるようにすることを目的としている。

2040年までにバリューチェーン全体でネット・ゼロを達成するというミッションに加え、Maerskの気候変動目標には、再生可能エネルギーの調達を100%にすること、2030年までにスコープ1と3の絶対排出量をそれぞれ35%と22%削減するという中間目標が含まれている。

Maerskは、自社事業における排出量削減の主な手段はグリーン燃料と燃料効率の改善であり、サプライチェーンにおける解決策にはサプライヤーとの関与と協力が必要であると述べた。Maerskはここ数年、グリーンメタノールで航行可能な船舶25隻の発注や、化石燃料で航行する既存のコンテナ船をメタノール燃料で航行する船舶に改造する業界初の試み、また複数の主要なグリーン燃料購入契約の締結など、グリーン燃料の使用を可能にするための一連の動きを発表してきた。

【参照ページ】
(原文)Maersk becomes first to have climate targets validated by SBTi under the new Maritime Guidance
(日本語参考訳)Maersk、SBTi承認の気候目標を新たに設定

関連記事

“ホワイトペーパーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2024-7-23

    シェルパ、東洋経済新報社とシステム連携契約を締結

    7月23日、シェルパ・アンド・カンパニー株式会社が開発・提供する企業向けESG情報開示支援クラウド…
  2. 2024-7-17

    GRI、新たにCSRD/ESRS開示のためのサポートサービスをリリース

    7月10日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新しいGRI-ES…
  3. 2024-7-17

    JCI、1.5℃目標に整合する2035年目標を政府に求める。216団体が賛同

    7月8日、気候変動イニシアティブ(JCI)は、「1.5度目標と整合する野心的な2035年目標を日本…
ページ上部へ戻る