1月7日、英エネルギー安全保障・ネットゼロ省は、欧州で初めて高純度低濃縮ウラン(HALEU)核燃料プログラムを開始すると発表した。イングランド北西部で、最新型原子炉に必要な濃縮ウランを生産する。
英国は今回、HALEU燃料の生産強化の理由として、ロシアへの対抗心を明確に表明した。
この3億ポンド(約560億円)の投資は、2050年までに24GWのクリーンで信頼性の高い原子力発電を実現するための計画の一部であり、これは英国の電力需要の4分の1に相当する。
政府の資金は、次世代の原子炉に必要な専門燃料である高純度低濃縮ウラン(HALEU)の国内生産を支援する。ほとんどの最新型原子炉は、現在ロシアでのみ商業生産されているこの燃料を必要とする。本計画の開始により、英国は最新型原子炉に必要な専門的核燃料を世界に供給できるようになると述べた。
加えて、1,000万ポンド(約19億円)を追加して、英国で他の先進的核燃料を製造するための技術と施設を開発することも発表した。国内の核燃料供給を長期的に確保し、国際的な同盟国を支援するのに役立てる。
最初の工場は2030年代初頭に稼動する予定であり、本資金援助はイングランド北西部の核燃料生産拠点を強化し、地元産業と雇用を支援すると同時に、世界的なネット・ゼロ目標の達成に不可欠な、英国内外の原子力再生の拡大に貢献する。
COP28で英国はまた、G7の原子力パートナーと協力し、ロシア製燃料への世界的な依存を減らすというコミットメントを改めて表明した。
【参照ページ】
(原文)UK invests in high-tech nuclear fuel to push Putin out of global energy market
(日本語参考訳)英国、HALEU核燃料に約560億円投資