ブラックロック、クリーンエネルギー開発企業リカレント・エナジーに約738億円を投資

ブラックロック、クリーンエネルギー開発企業リカレント・エナジーに約738億円を投資

1月23日、カナディアン・ソーラーの子会社で、太陽エネルギーとエネルギー貯蔵を開発するリカレント・エナジーは、ブラックロックから5億ドル(約738億円)の出資を受けることを発表した。

ブラックロックの5億ドル(約738億円)の優先株式投資コミットメントは、普通株式への転換が可能で、リカレント・エナジーの完全希薄化発行済み株式の20%に相当する。

2006年に設立され、テキサス州を拠点とするリカレント・エナジーは、カナディアン・ソーラーの子会社で、太陽光発電とエネルギー貯蔵資産の世界的な開発・所有企業であり、現在までに世界中で9GWpの太陽光発電と3GWhの蓄電池プロジェクトを完了している。同社はまた、長期運転・保守(O&M)契約に基づいて370万kW以上の運転中プロジェクトを管理する電力サービス事業も行っており、さらに230万kWの契約プロジェクトがあり、運転開始後はリカレント・エナジーが運転・保守を行う。

リカレント・エナジーによると、今回の投資により、リカレント・エナジーのプロジェクト開発パイプラインを拡大するための追加資本が提供されるとともに、米国や欧州を含む特定の市場において、純粋なデベロッパーからデベロッパー+長期的なオーナー兼オペレーターへと移行する戦略を実行することで、より多様なポートフォリオと、低リスク通貨でのより安定した長期的な収益を提供し、同時に同社自身のプロジェクト開発パイプラインにより大きな価値を生み出し、保持することが可能になる。

ブラックロックの気候変動インフラ事業が運用するファンドを通じた今回の投資は、最近のインフラ投資家GIPの125億ドルでの買収を含む、ブラックロックによる気候変動インフラ関連の一連の動きの最新版となる。ブラックロックは、12月に発表した「2024年プライベート・マーケッツ・アウトルック」の中で、インフラは主要な投資機会の源泉であるとし、低炭素移行を主要なメガテーマとし、世界中のエネルギー・システムを再構築するための「大規模な資本の再配分」が控えていることを強調している。

カナディアン・ソーラーは、投資完了後もリカレント・エナジーの残りの過半数株式を保有し続ける。

【参照ページ】
(原文)Recurrent Energy Announces $500 Million Capital Commitment from BlackRock to Grow Its Global Renewable Energy Platform
(日本語参考訳)リカレント・エナジー社、グローバル再生可能エネルギー・プラットフォームの成長に向け、ブラックロック社から5億ドルの資本参加を表明

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