TNFDとEFRAG、自然関連財務情報の相互運用性を強化する協力協定に署名

12月21日、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)とEUの金融報告フレームワーク検討機関であるEuropean Financial Reporting Advisory Group(EFRAG)が、相互運用性を強化するための協力協定に署名した。

EFRAGは、EU企業サステナビリティ報告指令(CSRD)に基づく欧州サステナビリティ報告基準(ESRS)の検討機関であり、欧州委員会がESRSを最終決定するプロセスに関与している。EFRAGは、7月に欧州委員会が最終決定したESRSの策定過程で、TNFDフレームワークの開示要素を取り入れるため、TNFDとの協力関係を築いてきた。その結果、ESRSのE4「生物多様性・生態系」は、TNFDフレームワークと整合性が確保されている。

今回の合意に基づき、TNFDとEFRAGは、TNFDフレームワークとESRSの相互運用性を示す詳細なマッピングを作成することを計画している。この情報は2024年初頭に公表される予定である。

【参照ページ】
(原文)EFRAG and TNFD sign a cooperation agreement to further advance Nature-related Reporting
(日本語参考訳)EFRAGとTNFDが自然関連報告書のさらなる推進のための協力協定に調印

関連記事

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025-7-1

    カナダ年金基金、2030年までに4,000億ドルの気候投資

    6月19日、カナダの大手機関投資家であるケベック州貯蓄投資公庫(CDPQ)は、2050年ネットゼロ…
  2. 2025-7-1

    GRI、サステナビリティ報告のデジタル化を促進する新「サステナビリティ・タクソノミー」を発表

    6月19日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新たに「GRI S…
  3. GRI 102/103 新基準の実務チェックポイント:IFRS/ISSB基準と一部整合へ

    2025-6-30

    GRI 102/103 新基準の実務チェックポイント:IFRS/ISSB基準と一部整合へ

    サステナビリティ情報開示における基準間の整合性の確保は、ますます重要な課題となっている。CSRD(…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る