熱エネルギー貯蔵技術の新興企業Fourth Power、約26億円を調達

熱エネルギー貯蔵技術の新興企業Fourth Powerが約26億円を調達

12月12日、熱エネルギー貯蔵開発企業のFourth Powerは、シリーズA資金調達ラウンドで1900万ドル(約26億円)を調達したと発表した。

エネルギー貯蔵ソリューションは、エネルギー転換の重要な投資分野として浮上している。風力や太陽光など多くの再生可能エネルギー源が断続的な発電という性質を持ち、エネルギーが無駄にならないようにしながら24時間エネルギー需要を満たす必要があることから、蓄電は急速に拡大するクリーンエネルギー転換の主要なビルディングブロックのひとつを形成している。

マサチューセッツ州ケンブリッジに本社を置くFourth Powerは、2021年に設立され、再生可能エネルギーをコスト効率と信頼性の高い発電源として利用できるようにすることを目的とした蓄熱技術を提供している。この技術は、再生可能エネルギーを利用して炭素ブロックを超高温まで加熱し、完全に密閉されたシステムに熱を貯蔵して、後に電力としてグリッドに要求に応じて放出する。

同社によると、今回の投資は、熱エネルギー貯蔵ソリューションの規模を拡大し、2026年に完成予定のボストン郊外の1MWh-eプロトタイプ施設の建設を支援し、Fourth Powerのエンジニアリングチームを拡大するために使用される。

シリーズAラウンドは、ベンチャーキャピタルのDCVCが主導し、Breakthrough Energy VenturesとBlack Venture Capital Consortiumが参加した。この資金調達により、耐久性テストが促進され、同社のエンジニアリング・チームが拡大される。

【参照ページ】
Fourth Power Secures $19M for Low-Cost Utility-Scale Thermal Energy Storage to Enable a Fully Renewable Grid

関連記事

おすすめ記事

  1. 【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    2025-9-11

    【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    気候変動や自然資本など、環境領域に関する開示が進みつつある中、次なるテーマは「社会」の領域。TIS…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…

ピックアップ記事

  1. 2025-11-6

    CDPとTNFD、2025年質問票の対応マッピングを公開

    10月22日、CDPとTNFDは、CDP 2025年版企業質問票とTNFD開示推奨項目・指標との対…
  2. 2025-11-6

    ISSB、国際的なサステナビリティ開示の「グローバル・パスポート」構想を発表

    10月30日、ISSB(国際サステナビリティ基準審議会)は、ロンドンで開催された「IFRSサステナ…
  3. TNFD・自然移行計画の5つの構成要素と先行事例/実践例の紹介

    2025-11-5

    TNFD・自然移行計画の5つの構成要素と先行事例/実践例の紹介

    ※2025年11月4日公開済みの記事にTNFDが発行した「Nature in transition…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る