SBTi、金融機関向けに「短期基準案V2」の試行募集を開始

11月24日、サイエンス・ベースド・ターゲット・イニシアティブ(SBTi)は、金融機関向け近未来基準・勧告バージョン2.0(FINT基準V2)の試験的導入に向け、金融機関(FI)の新たな募集を開始した。

SBTiは、2023年6月にFINT基準V2のコンサルテーション・ドラフトを公表し、「金融セクターの科学的根拠に基づく中期目標ガイダンス」、「金融機関のためのFIネット・ゼロ(FINZ)基準概念フレームワークおよび初期基準」、「化石燃料金融ポジションペーパー」ドラフトとともに、一般からのフィードバックを求めている。

SBTiは現在、受け取った回答をレビューし、フィードバックに沿ってFINT基準草案V2を更新し、化石燃料金融ポジションペーパー草案の基準の一部を組み込んでいる。

パイロットテストから得られた知見は、FINT基準V2の最終版の作成をサポートし、SBTiのテクニカルガバナンスに沿ってレビュー後、承認される。最終的なFINT基準V2は、2024年の発行と同時に使用可能となる。既存のFINT基準V1.1は、最終的なFINT基準V2の発行6ヵ月後に運用可能となる。

SBTiで検証された目標を有する金融機関は、その検証日から5年間は目標を更新する必要はなく、その時点で目標は利用可能な最新の基準に合わせる必要がある。ただし、できるだけ早く最新の基準に更新することが奨励される。

【参照ページ】
(原文)SBTi Opens Call for Financial Institutions to Pilot its Draft Near-Term Criteria V2
(日本語参考訳)SBTi、金融機関向けに「短期基準案V2」の試行募集を開始

関連記事

おすすめ記事

  1. 【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    2025-9-11

    【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    気候変動や自然資本など、環境領域に関する開示が進みつつある中、次なるテーマは「社会」の領域。TIS…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…

ピックアップ記事

  1. 2025-11-6

    CDPとTNFD、2025年質問票の対応マッピングを公開

    10月22日、CDPとTNFDは、CDP 2025年版企業質問票とTNFD開示推奨項目・指標との対…
  2. TNFD・自然移行計画の5つの構成要素と先行事例/実践例の紹介

    2025-11-5

    TNFD・自然移行計画の5つの構成要素と先行事例/実践例の紹介

    ※2025年11月4日公開済みの記事にTNFDが発行した「Nature in transition…
  3. 2025-10-29

    イベントレポート サステナビリティ経営フォーラム2025

    『本質に迫る対話とデータ活用 ~信頼を築く情報開示と戦略の再構築~』 ESG Journal…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る