11月14日、国際的な環境情報開示NGOであるCDPは、2023年版の都市における気候変動対策「Aリスト」を発表した。今回で6年連続の発表となり、日本からは1自治体が選ばれた。
CDP調査は、気候変動の緩和と適応の両面から都市を評価する。CDP-ICLEI統一報告システムを通じて環境への影響を報告している自治体のみが評価の対象となる。参加都市数は、2020年の591都市から2022年には1,025都市と大幅に増加したが、2023年版では939都市と若干減少した。注目すべきは、日本の環境省とCDPの戦略的協力関係が、自治体の報告を促す上で極めて重要な役割を果たしたことである。
2023年版Aリストでは、日本の自治体では東京が唯一Aランクを獲得した。他の東アジアの都市では、韓国のソウルと台湾の桃園がAランク入りを果たした。東南アジアでは、フィリピンのマカティ市とケソン市、インドネシアのジャカルタ市、マレーシアのイスカンダル地域開発庁、ベトナムのカントン市などがランクインした。2022年と比べてAリストに入る都市の数が減ったのは、評価基準が厳しくなったためと考えられる。
CDPの都市Aリストは、気候変動と闘う自治体の卓越した取り組みを評価し、奨励する世界的なベンチマークとして機能している。今年の結果は、評価基準の厳しさが増していることを浮き彫りにしており、都市レベルでのしっかりとした気候変動対策が世界的に重視されていることを反映している。
【参照ページ】
(原文)New class of 119 ‘A List’ cities show climate action becoming mainstream for world’s cities
(日本語参考訳)CDP、2023年版の都市における気候変動対策「Aリスト」を発表