11月27日、ファッションとデザインのブランド企業であるH&Mグループは、シンガポールを拠点とする金融サービスグループDBSと提携し、ファッション分野の脱炭素化を促進することを目的とした新しいグリーンローンプログラムを開始すると発表した。
本プログラムでは、H&MのサプライヤーはDBSから融資を受けることができ、特定の温室効果ガス排出削減活動を行うサプライヤーには「非常に有利な」条件で融資が受けられる。融資に加え、本プログラムに参加するサプライヤーは、サステナビリティ・コンサルタントのGuidehouseから技術的なサポートを受け、気候変動への影響を減らすための工場の改良に着手する。
H&Mグループは、2040年までにネット・ゼロ・エミッションを達成するという目標を掲げており、2030年までにスコープ1、2、3の絶対排出量を56%削減するという中間目標を掲げている。多くのファッション小売業者と同様、スコープ3のバリューチェーン排出、つまり企業が直接管理できない範囲の排出が、H&Mの排出量フットプリントの大部分を占めている。H&Mの2022年サステナビリティ・レポートによると、スコープ3は同社の排出量の99%近くを占めている。このうち60%以上は、生地生産、衣料品製造、原材料、輸送を含むサプライチェーン分野に由来する。
H&MグループとDBSによると、本資金調達イニシアティブは、インドを拠点とするメーカーRaj Woollenとの最初の取引をすでに完了した。ソーラーパネルやエネルギー効率の高いモーターの設置、また資源を節約し二酸化炭素排出量を削減するための節水技術に資金を提供している。
【参照ページ】
(原文)H&M Group, DBS Pioneer Green Loan Program to Decarbonize Fashion Supply Chains
(日本語参考訳)H&M、サプライヤーの排出削減イニシアティブに融資するグリーンローンプログラムを開始