ScaniaとSSAB、2030年までに100%化石燃料を使用しない鉄鋼の納入に関する契約を締結

ScaniaとSSAB、2030年までに100%化石燃料を使用しない鉄鋼の納入に関する契約を締結

11月14日、スウェーデンを拠点とするトラック・バスメーカーのScaniaと、スウェーデンを拠点とする世界的な鉄鋼会社SSABは、2030年にSSABからScaniaに納入されるすべての鉄鋼を脱炭素化する目標を含む、化石燃料を使用しない鉄鋼に関する新たな合意を発表した。

新契約に基づく納入は2026年に開始される予定である。

製鉄は、世界的に最もCO2を排出する産業の1つであり、同部門からの温室効果ガス排出量(GHG)は、世界の化石燃料使用による直接排出量の7~9%を占めている。

SSABは2021年、パートナーであるVattenfallおよびLKABと共同で開発した化石燃料を使用しない鉄鋼製造技術HYBRITを2026年までに市場に投入する計画を発表した。HYBRITは、従来鉄鉱石を原料とする製鉄に使用されていた原料炭を、化石燃料を使用しない電気と、二酸化炭素の代わりに副産物として水を生成する水素に置き換える。

新合意は、Scaniaが昨年発表した、2030年までにサプライチェーンを脱炭素化するというコミットメントに続くもので、バッテリー、鉄鋼、アルミニウム、鋳鉄など、主要な生産材料の排出源に焦点を当てた取り組みが約80%を占めている。

両社はFirst Movers Coalitionのメンバーであり、脱炭素化が困難なセクターの企業に対し、低炭素製品の購入を増やすよう奨励している。両社は、新協定は、革新的なクリーン技術の早期市場創出のために購買力を活用するという目標を支援するものであると述べた。

【参照ページ】
(原文)Scania and SSAB agree deal to 100% decarbonise steel deliveries by 2030
(日本語参考訳)ScaniaとSSAB、2030年までに100%化石燃料を使用しない鉄鋼の納入に関する契約を締結

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成しています。今後の動向により内容は随時更新され…

ピックアップ記事

  1. 2025-10-8

    欧州委員会、サステナビリティ報告関連法規(第三国ESRS)の制定を延期へ

    10月6日、欧州委員会は金融サービス分野における115の「重要ではない2次法(regulatory…
  2. SASBスタンダード対照表の作成ステップ(開示項目一覧表ダウンロード資料付)

    2025-10-7

    SASBスタンダード対照表の作成ステップ(開示項目一覧表ダウンロード資料付)

    サステナビリティ情報開示の質を高めることは、今や重要な経営課題である。単なる開示義務の遵守ではなく…
  3. 2025-10-7

    投資家が注目する「気候対応」クライメイトウィーク2025が示した新潮流

    9月21日から28日まで国連総会と並行して開催されたクライメイトウィークNYC 2025は過去最大…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る