Geothermal Engineering、EV用ゼロカーボン・リチウム生産に1,100億円超を調達
11月14日、地熱熱・電力会社Geothermal Engineeringは、6億ポンド(1,127億円)の資金を調達すると発表した。調達資金は、急成長するEV市場で使用するため、地熱プロジェクトの副産物であるゼロ・カーボン・リチウムの生産を拡大するために使用される。
リチウムは、ほとんどのエネルギー貯蔵システムにおいて重要な原料であり、EVメーカーやサプライヤーからの需要が急増する一方で、供給量の増加が遅れていることが、EVやバッテリー業界にとって重要な課題となっている。また、リチウムのサプライチェーンは、温室効果ガス(GHG)の排出や材料の廃棄など、持続可能性の課題にも直面している。
2008年に設立された英国のGeothermal Engineeringは、地熱を利用した熱・電力プロジェクトを開発しており、現在、コーンウォールのユナイテッド・ダウンズで主力プロジェクトを開発中で、2024年の稼働を目指している。
同社によると、ユナイテッド・ダウンズですでに掘削されている深井戸内の地熱流体には、欧州の商業的地熱リチウム・プロジェクトの中でも最高濃度のリチウムが含まれていることが最近の試験で判明しており、このリチウムは、採掘プロセスの燃料としてゼロ・カーボン地熱発電を使用して抽出することができる。
同社は、2024年後半に年間約100トンの炭酸リチウム相当量(LCE)の生産を目指し、2030年までに年間1万2000トン以上に増産すると発表した。
Geothermal Engineeringは、野村の持続可能な技術・インフラ投資銀行部門である野村グリーンテックと提携し、事業拡大を支援する資金を調達したと発表した。
【参照ページ】
(原文)UK geothermal developer seeks £600mn to expand into lithium in Cornwall
(日本語参考訳)Geothermal Engineering、EV用ゼロカーボン・リチウム生産に1,100億円超を調達