10月19日、Climate Bonds Initiative(CBI)は、新しい政策文書「セメントセクターのネット・ゼロへの移行」を発表した。本文書は、持続可能な金融市場と政策がいかにしてセメントセクターの脱炭素化を支援し、セメント産業をネット・ゼロの未来に導くことができるかを示している。
セメント生産は、世界の排出量の約7%を占め、分野別では鉄鋼に次いで排出量が多い。セメントは、多くの産業、特に建設やインフラのサプライチェーンに欠かせない重要な資材であり、セメント生産の脱炭素化は、これらの分野の転換を実現する重要な要素である。
CBIによると、世界のセメント産業の転換に必要な資本は、2030年から2040年の間に年間700億米ドル(約10.5兆円)に達する可能性がある(現在の2倍)。また、コンクリートが一般的な建築物に占める割合が5%程度であることから、低炭素コンクリートが従来のコンクリートより50%高いという高い見積もりのシナリオでも、新しい建物のコストに与える影響は3%未満であると試算した。
【参照ページ】
(原文)Cementing the global net zero transition
(日本語参考訳)CBI、セメントセクターの脱炭素化に関する新しい政策文書を発表