モルガン・スタンレー気候基金、持続可能な栄養企業Huelに投資

モルガン・スタンレー気候基金、持続可能な栄養企業Huelに投資

10月31日、モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメント(MSIM)は、持続可能な栄養食品会社Huelへの投資を発表した。

本投資は、MSIMの気候変動に焦点を当てた1GT戦略による2番目の投資である。2022年11月に発足した1GTは、投資日から2050年までに10億トン(1ギガトン)のCO2排出を削減する気候ソリューション企業への投資を目的とした、成長志向の新しいプライベート・エクイティ・プラットフォームである。

モルガン・スタンレーは2023年5月、1GTの第1回クローズで5億ドル(約752億円)を調達したと発表し、同プラットフォームは今年初めに最初の投資を行い、サプライチェーンの持続可能性データプロバイダーであるエバーストリーム・アナリティクスに5,000万ドル(約75億円)の増資を主導した。

2015年に設立された英国を拠点とするHuelは、粉末シェイクやインスタントミールなど、植物由来で倫理的に調達された食品を提供しており、動物や環境への影響を最小限に抑えながら、栄養的に完全で、便利で手頃な価格の食品を提供することを使命としている。

食品・飲料セクターの排出量は世界の温室効果ガス排出量の約3分の1を占め、その大部分は企業の事業活動からの「直接」排出量ではなく、食品・飲料企業のサプライチェーンからの排出量であるため、対応が最も困難なセクターのひとつである。 Huel によれば、同社の食事のカーボンフットプリントは、平均的な米国産の食事の50%以下であり、同社は地球温暖化を1.5℃に抑えるという目標に沿った食事を提供することを約束している。

立ち上げ以来、Huelは世界中で3億食以上を販売し、昨年の売上は40%以上伸び、1億7500万ドル(約263億円)に達した。今回の投資は、Huelが来年イギリスのミルトン・キーンズにネット・ゼロの製造施設を開設する準備を進めていることに伴うものだ。

【参照ページ】
(原文)Huel unveiled as latest addition to Morgan Stanley Investment Management’s 1GT climate private equity strategy
(日本語参考訳)モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントの1GT気候変動プライベート・エクイティ戦略の新たな一手としてHuel社を発表

関連記事

“ランキングのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2024-12-11

    ユニリーバがNufarmとサステナブルなオイルの生産を加速

    11月26日、ユニリーバはオーストラリアの化学メーカーであるNufarmとのパートナーシップを発表…
  2. SSBJ基準案へのFAQ解説:サステナビリティ開示準備ガイド

    2024-12-10

    SSBJ基準案へのFAQ解説:サステナビリティ開示準備ガイド

    SSBJが新基準案を発表し(2024年3月)、企業のサステナビリティに関連する情報開示の制度化が進…
  3. 2024-12-6

    金融庁、「記述情報の開示の好事例集2024(第1弾)」を発表:サステナビリティに関する開示を強化

    11月8日、金融庁は「記述情報の開示の好事例集2024(第1弾)」を公表した。本事例集は、企業がサ…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る