Neste等4社、バイオプラスチック建設資材の製造で協働。炭素貯蔵を可能に

8月29日、フィンランド石油化学大手Neste、プラスチック製造世界大手蘭LyondellBasell、独バイオコンパウンド開発Biofibre、ドイツ天然繊維プラ製造Naftexは、バイオベースポリマーと天然繊維を組み合わせた建設資材の製造で協働すると発表した。

バイオベースポリマーと天然繊維を組み合わせることで、4社はCO2排出量の少ない建設ソリューションの製造を可能にする。数年から数十年の使用期間中、建設資材に使用されるバイオマスの成長段階で大気から隔離されていた炭素を貯蔵することができる。GreenSurveyがBiofibre向けに作成したLCA研究では、バイオマスによって大気から除去される炭素の量は、物流や強化プラスチック顆粒の製造によるサプライチェーンの排出量を上回ることが確認されている。

本協働により、Nesteは、廃棄物や残渣などのバイオベース原料を100%使用したポリマー製造用原料である再生可能な「Neste RE」をLyondellBasellに供給する。LyondellBasellは、この原料を同社の「CirculenRenew」ポートフォリオの一部として、測定可能なバイオ由来成分を含む「CirculenRenew C14」ポリプロピレンに加工する。このポリプロピレンはその後、Biofibreによって天然繊維強化プラスチック顆粒の製造に使用される。最終工程では、Naftexがこの顆粒をフェンスの支柱やテラスデッキの形材などの建築部材に押し出す。

【参照ページ】
(原文)Polymers as carbon storage: Neste, LyondellBasell, Biofibre and Naftex bring bio-based polymers to the construction sector
(日本語参考訳)ネステ等4社、バイオプラスチック建設資材の製造で協働。炭素貯蔵を可能に

関連記事

おすすめ記事

  1. 【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    2025-9-11

    【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    気候変動や自然資本など、環境領域に関する開示が進みつつある中、次なるテーマは「社会」の領域。TIS…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…

ピックアップ記事

  1. 2025-11-6

    CDPとTNFD、2025年質問票の対応マッピングを公開

    10月22日、CDPとTNFDは、CDP 2025年版企業質問票とTNFD開示推奨項目・指標との対…
  2. 2025-11-6

    ISSB、国際的なサステナビリティ開示の「グローバル・パスポート」構想を発表

    10月30日、ISSB(国際サステナビリティ基準審議会)は、ロンドンで開催された「IFRSサステナ…
  3. TNFD・自然移行計画の5つの構成要素と先行事例/実践例の紹介

    2025-11-5

    TNFD・自然移行計画の5つの構成要素と先行事例/実践例の紹介

    ※2025年11月4日公開済みの記事にTNFDが発行した「Nature in transition…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る