7月27日、米連邦エネルギー規制委員会(FERC)は、新たな電力源からの電力を送電網に接続する方法について、過去20年間で最も大幅な変更を承認することを全会一致で決定した。先に送電網接続計画を提出したものが先に承認を得た。
この方法には本質的には何の問題もないが、実際には、申請書を使って順番を確保しようとするエネルギー供給会社から何千もの連系提案がなされることになった。一方、その多くは実際に発電を行う計画を持っていなかった。そのような計画は、相互接続申請が承認された後に立てられることになる。山積みになった保留中の申請を処理することで、地域送電事業者(RTO)の承認プロセスは大混乱に陥った。
新規則が施行された時点で、米国には1250GWの設備容量がある一方、2000GWの新規設備容量が接続許可を待っている状態だった。以前の制度では、相互接続申請が承認されてから新規プロジェクトからの電子が流れ始めるまで5年かかることが多かった。全国的な気温の上昇により電力需要が急増する中、必要とされる新しい発電容量が相互接続の承認待ち行列で滞っていたのだ。
新ルールは、従来の「最初に申請し、最初に承認される」プロセスから、「最初に準備ができ、最初に供給される」アプローチに移行する。この変更を実現するため、FERCは現在、相互接続の申請者に対し、より厳格な手続きを遵守するよう求めている。これ以上、「認可されるのを待ってから実際の計画に取りかかろう」とはしない。今、申請者は、完全に策定された計画があることを示さなければならない。もしそうであれば、そしてプロジェクトを立ち上げ、迅速に発電することができれば、彼らは列の先頭に立つことができる。
Utility Diveによると、新しいルールは、建設される可能性の低い投機的なプロジェクトを排除することを目的としている。FERCのエネルギー政策・革新局のエコノミストであるトリスタン・ケスラー氏によると、FERCは現在、相互接続待ち行列に入ったり残ったりするために、相互接続顧客に対してより多くの金銭的負担を要求している。相互接続の顧客は、増加した調査保証金を支払い、より厳しいサイト管理要件を満たし、商業準備保証金を支払わなければならなくなった、と同氏は付け加えた。
ケスラー氏によると、同規則はまた、地域送電機関やその他の送電事業者が相互接続調査を完了するための期限を定めている。この期限に間に合わなかった場合は罰則が課される。
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FERC Transmission Reform Paves Way for Adding New Energy Resources to Grid