6月21日、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)は、ダイレクト・エア・キャプチャー(DAC)企業のCarbonCaptureとの間で、5年間で4万トンの二酸化炭素除去クレジットを購入する契約を締結した。
DAC技術は、IEAがネット・ゼロ・エネルギー・システムへの移行における重要な炭素除去オプションとして挙げているもので、大気中から二酸化炭素を直接抽出して原料として使用したり、貯蔵と組み合わせて永久的に除去したりする。昨年のIPCC気候変動緩和研究によると、温暖化を1.5℃に抑えるシナリオには、今後数十年にわたって年間数十億トンに拡大する二酸化炭素除去方法が含まれており、DACはその大部分を占める可能性がある。
新しい契約は、CarbonCaptureが2022年9月に発表した、ワイオミング州における新しいDACプロジェクト「プロジェクト・バイソン」に続くもので、炭素貯留開発企業Frontier Carbon Solutionsとの提携により、年間500万トンのCO2を大気から永久に除去・貯留することを目的としている。同プロジェクトは2023年後半までに稼動し、2030年まで複数の段階を経て、年間500万トンの回収・貯留能力を達成する予定である。
BCGによると、この炭素除去契約は、2030年までに気候への影響をネット・ゼロにするという同社のコミットメントを支援するものである。BCGは当初、2020年にネット・ゼロ目標を発表し、2030年以降も気候変動にプラスになることを目標に掲げ、カーボンフットプリントを大幅に削減し、炭素除去プロジェクトやテクノロジーへの投資を通じて残りの排出量を相殺する計画を概説していた。また、BCGは当時、最先端の除去アプローチの開発と展開において、世界中の主要な組織と協力していくと述べていた。
【参照ページ】
(原文)Boston Consulting Group Enters 40,000-ton Carbon Removal Credit Agreement with CarbonCapture Inc.
(日本語参考訳)BCG、過去最大規模のDACカーボン除去契約を締結