WBCSD、企業のプラスチック漏出とサーキュラーエコノミー性に関する指標と情報開示に関する報告書を発表

5月25日、グローバル企業団体WBCSDは、企業のプラスチック漏出とサーキュラーエコノミー性に関する指標と情報開示に関する報告書を発表した。

本報告書は、プラスチック汚染に関する政府間交渉委員会の第2回会合(INC-2、フランス・パリ、2023年5月29日~6月2日)に先立ち、以下を目的として発行された。

  • プラスチック漏出と循環性の測定に焦点を当て、企業がプラスチック汚染会計の目的で使用すべき指標を明確にする。
  • これらの指標をプラスチック汚染に関する包括的な企業説明責任システムに組み込み、国連加盟国が現在交渉しているプラスチック汚染撲滅のための国際法的拘束力文書(ILBI)に企業が準拠するのを支援する。

本報告書では、プラスチック汚染をなくし、プラスチックの循環型経済へ移行するための企業の旅路を構成する4つの段階からなる説明責任システムを提案する。

  1. ILBI/科学的根拠に基づく目標の遵守への移行に向けた野望を設定する。
  2. その目標を、企業レベルで実施するためのプラスチック汚染アクションプランに落とし込む。
  3. プラスチック汚染の会計メカニズムを通じて、(合意された条約目標に沿った)正確なプラスチック汚染削減の会計指標を長期的に導き出す。
  4. 説明責任(報告と開示)のためのグローバルなベースライン報告フレームワークを通じて、メトリクスを外部に開示する。

【参照ページ】
(原文)Enabling corporate plastics disclosure: Building a corporate accountability system for plastic pollution
(日本語参考訳)企業のプラスチック情報開示の実現:プラスチック汚染に対する企業の説明責任システムの構築

関連記事

“CSAセミナー"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    2025-4-1

    ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    CSRD(企業サステナビリティ報告指令)のオムニバス草案が提出され、欧州の開示規則が変わる中、20…
  2. ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    2025-3-31

    ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-3-27

    【GPIF発表】「優れた統合報告書」と「改善度の高い統合報告書」選定結果

    3月11日、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、国内株式の運用を委託している運用機関に対…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る