Sainsbury’s、MSC認証のPB商品を販売、低価格路線も継続

5月23日、英小売大手のSainsbury’sは、持続可能な魚の調達への取り組みをさらに強化し、4大スーパーマーケットで唯一、MSC(海洋管理協議会)認証のツナ缶をプライベートブランド(PB)で販売することを発表した。

Sainsbury’sのツナ缶は、今回初めて独小売大手Aldiをベンチマークに値下げを行うキャンペーン「Aldi Price Match」に採用されることになった。これにより、品質や福祉基準に妥協することなく、買い物客は小売競合企業のツナ缶よりも安い価格で手に入れることができるようになる。

Sainsbury’sは、買い物客が最も頻繁に購入する商品の価格を低く抑えるというコミットメントのもと事業を展開している。同社は、鶏の胸肉、牛乳、卵、おむつやシリアルなどの生活必需品を含む約300の商品を対象としている。英国の買い物客の約70%がツナ缶を食していることから、ツナ缶商品も対象に追加した。

Sainsbury’sは、優れた価値の提供により注力し、購入頻度の高い商品の価格を低く抑えるために5億6,000万ポンド(約980億円)以上の投資を実行した。同社は最近、他の必需品についてもさらなる値下げを発表し、低価格化を反映してPBのパンやバター、牛乳の価格を引き下げた。

Sainsbury’sは、すでに責任ある魚の調達において業界をリードしており、水産物販売の100%が独立した認証を受けることにコミットしている。同社は、PBツナ缶製品にMSCロゴを表示することを約束したほか、一般的に環境への影響が少なく、地元の漁師の雇用を支える一本釣りマグロ100%への移行も進めている。また、同社は、モルディブの一本釣りマグロの最大輸入業者となり、同国では観光業に次いでマグロ漁が第一の収入となっている。

【参照ページ】
(原文)Sainsbury’s making waves to improve welfare across own-brand tuna and cut prices for customers
(日本語訳)Sainsbury’s、MSC認証のPB商品を販売、低価格路線も継続

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  3. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…

ピックアップ記事

  1. GXの全貌と実務への影響~企業が今取り組むべき脱炭素戦略

    2025-7-16

    GX/GX-ETSと実務への影響~企業が今取り組むべき脱炭素戦略

    ※本記事は、2025年3月に発行した記事に最新のGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(…
  2. 2025-7-15

    ESGフロントライン:移行計画の“実行力”が企業価値を左右する時代へ

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-7-15

    ESRS開示項目66%削減案へEFRAGが草案公表。ダブルマテリアリティ評価も負担軽減

    7月、欧州のサステナビリティ報告基準を策定する欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)は、欧州サステ…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る