ヒートポンプのスタートアップ「Quilt」が約12億円を調達、家庭のCO2排出量を削減へ

ヒートポンプのスタートアップ企業「Quilt」が約12億円を調達、家庭のCO2排出量を削減へ

5月16日、ヒートポンプシステムのスタートアップであるQuiltは、家庭での化石燃料依存を減らすというミッションを支援することを目的としたシード資金調達ラウンドで900万ドル(約12億円)を調達したことを発表した。

2022年に設立されたQuiltは、住宅用電気ヒートポンプシステムを開発しており、暖房と冷房のパターンを識別して効率を最適化し、長期的なコスト削減につながる統合AIを備えている。

ヒートポンプは、炉やエアコンに代わるエネルギー効率と気候に優しい主要な選択肢として急速に台頭しており、温室効果ガスの排出が少なく、化石燃料への依存を軽減する。

今回の資金調達は、住宅の脱炭素化を目指す政府のインセンティブもあり、ヒートポンプの需要拡大が見込まれる中で実施される。例えば、米国のインフレ抑制法では、ヒートポンプに対して多額のリベートと税額控除が提供されている。

今回のシード資金調達ラウンドは、気候に特化した投資家Lowercarbon CapitalとベンチャーキャピタルのGradient Venturesが主導した。

【参照ページ】
(原文)Quilt raises $9M for advanced residential heat pump system
(日本語訳)キルト、先進の住宅用ヒートポンプシステムで900万ドルを調達

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-9-16

    セブン&アイHD、TCFD・TNFD統合開示を公表 財務インパクトの試算と自然資本分析も深化

    9月8日、セブン&アイ・ホールディングスは、「気候・自然関連情報報告書―TCFD・TNFD統合開示…
  2. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る