5月15日、MicrosoftとデンマークのエネルギープロバイダーであるØrstedは、276万トンの炭素除去物の購入に関する契約を締結したと発表した。本契約は、これまでの炭素除去物のオフテイク取引としては、最大規模のものとなる。
本契約により、Ørstedはデンマークのアスネス発電所で発生するバイオマス燃焼による排出物である生物起源炭素を11年間にわたり回収・貯蔵することになる。
木屑焚きのアスネス発電所は、グレーターコペンハーゲン地域にあるアヴェドール発電所の藁焚きボイラーとともに、Ørstedの「Kalundborg Hub」炭素回収・貯蔵(CCS)プロジェクトの一部を構成している。
Ørstedは月曜日、デンマークエネルギー庁(DEA)からCCSプロジェクトの20年契約を受注したと発表した。本プロジェクトでは、2025年に発電所から排出される生物起源炭素の回収・貯留を開始し、2026年初めから毎年約43万トンのCO2を回収・貯留すると見込んでいる。
Microsoftは、2030年までにカーボン・マイナスを実現し、2050年までに過去の全排出量を削減することを目標としており、本契約はその一環となるもの。Microsoftは最近、気候変動対策企業のCarbonCaptureおよびスタートアップのClimeworksとDirect Air Capture(DAC)ベースの契約を発表し、3月にはオーシャン・ヘルス企業のRunning Tideと海洋ベースのCO2除去に関する最初の契約を締結している。
Ørstedは、2021年にMicrosoftおよび炭素捕捉技術プロバイダーのAker Carbon Captureと協力関係を結び、バイオマス焚き火熱発電所での炭素捕捉開発の技術的、規制的、商業的可能性を探っている。Aker Carbon Captureは、本プロジェクトの炭素回収プロバイダーとして、同社の「Just Catch」ユニット5基をCHPプラントに提供する。
【参照ページ】
(原文)Ørsted awarded contract – will capture and store 430,000 tonnes of biogenic CO2
(日本語訳)Microsoft、史上最大規模の炭素除去契約を締結