中国とシンガポール、グリーンファイナンスの拡大に向けて提携

中国、シンガポール、グリーンファイナンスの拡大に向けて提携

4月21日、シンガポールと中国の中央銀行であるシンガポール通貨庁(MAS)と中国人民銀行(PBC)は、グリーンファイナンスとトランジションファイナンスに関する協力を深め、アジアの低炭素移行に向けた資金調達を促進するための官民連携を目的とした「中国・シンガポール グリーンファイナンス タスクフォース(GFTF)」の発足を発表した。

GFTFは、MASのチーフ・サステナビリティ・オフィサーのジリアン・タンと、中国グリーンファイナンス委員会委員長のマー・ジュンが共同議長を務め、シンガポールと中国の金融機関やグリーンFinTech企業の上級代表や持続可能金融の専門家で構成されている。

グリーンファイナンスとトランジションファイナンスの流れを拡大することを目的とした新しいタスクフォースの優先協力分野は、「分類と定義」、「商品と手段」、「技術」である。これらの最初のワークストリームで発表されたイニシアティブには、持続可能な経済活動を定義するシンガポールと中国のタクソノミーの相互運用性の実現や、中国とシンガポール間のグリーンボンドやトランジションボンド商品の発行や相互アクセスを含むサステナビリティボンド市場の連結性の強化が含まれる。

また、シンガポールを拠点とするMetaverse Green Exchangeと北京Green Exchangeは、炭素クレジットを用いたデジタルグリーンボンドの試験運用を含む、持続可能な金融の導入を促進するためのテクノロジーに特化したワークストリームを設立する予定である。

【参照ページ】
(原文)Singapore and China Establish Green Finance Taskforce to Strengthen Collaboration in Green and Transition Finance
(日本語訳)シンガポールと中国、グリーン・ファイナンス・タスクフォースを設立し、グリーン・ファイナンスとトランジション・ファイナンスにおける協力関係を強化

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-9-16

    セブン&アイHD、TCFD・TNFD統合開示を公表 財務インパクトの試算と自然資本分析も深化

    9月8日、セブン&アイ・ホールディングスは、「気候・自然関連情報報告書―TCFD・TNFD統合開示…
  2. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る