4月20日、シンガポールの中央銀行および金融規制機関であるシンガポール通貨庁(MAS)は、アジアにおけるネット・ゼロ移行およびシンガポールの脱炭素化を促進するための資金調達戦略を更新し、「Finance for Net Zero(FiNZ)アクションプラン」を開始することを発表した。
新計画では、気候データへのアクセス改善や金融機関による情報開示の促進、気候リスクマネジメントの強化など、さまざまなアクションが目標とされている。
本計画は、MASが2019年にアジアの低炭素化を促進するための最初の計画である「グリーンファイナンス行動計画(GFAP)」を発表したのに続き、GFAPの範囲をトランジションファイナンスに拡大し、発電、建物、輸送などの分野の脱炭素化に必要な投資、融資、保険、関連サービスを包含している。
副首相兼財務大臣であるローレンス ウォンは、本計画が目標とする主要な戦略的成果と現在進行中のイニシアティブについて説明した。これには、金融市場参加者によるESGリスク・エクスポージャー評価を可能にするために、気候やサステナビリティに関するデータの信頼性と比較可能性を高めること、管轄区域を超えたグリーン分類法の相互運用性を高めること、ISSB基準に沿った気候情報開示を可能にするために企業のサステナビリティ報告における能力を高めることなど、「データ、定義、開示」という3つの要素が含まれている。
【参照ページ】
(原文)MAS Launches Finance for Net Zero Action Plan
(日本語訳)MAS、「Finance for Net Zero」アクションプランの策定を開始