世界風力会議、2027年までに680GWの膨大な新規容量の導入を予測

3月27日、世界風力会議(GWEC)は、年次報告書「Global Wind Report 2023」を発行した。風力発電業界は、2025年までに陸上および海上で記録的な導入量を達成し、2027年までに680GWの新規容量が見込まれている。サプライチェーンのボトルネックによって2026年以降の風力発電の導入が滞ることを避けるために、政策立案者への早急な行動も促す。一方、サプライチェーンにおける課題は、2030年の気候変動目標の達成及び2050年までのネット・ゼロを阻む可能性があることも指摘している。

急速に進化する政策環境のもと、今後数年間は風力発電の導入が加速し、年間136GW、15pcの複合成長率で導入される予定である。

本報告書では、世界中のサプライチェーンへの投資を加速させることの重要性を指摘。GWECのマッピングによると、風力発電市場は、米国のインフレ抑制法、欧州の意欲向上、中国の急速な建設継続、大規模な発展途上国の導入加速などの好影響を受け、早ければ2025年からタービンやコンポーネントの供給ボトルネックが発生すると見られている。

【参照ページ】
(原文)Policymakers must act now to avoid supply chain challenges stalling record years of new wind energy capacity
(日本語参考訳)世界風力会議、2027年までに680GWの膨大な新規容量の導入を予測
(原文)Capturing Economic Opportunities from Wind Power in Developing Economies
(日本語参考訳)発展途上国における風力発電からの経済的機会の獲得

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