Verra、UNFCCC CDMの稲作メソドロジーを廃止

3月20日、国際的なカーボンオフセット基準管理団体Verraは、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)のクリーン開発メカニズム(CDM)に基づくVerified Carbon Standard (VCS)プログラムにおける、稲作における水管理方法の調整によるメタンガス排出量の削減規格「AMS-III.AU」の使用を恒久的に停止した。

本手法の恒久的な停止の理由は3つである。1つ目はフィールド層別化のためのガイダンスが不十分だったこと、2つ目は亜酸化窒素排出量と土壌有機炭素蓄積量の変化に対する考慮、会計処理、モニタリングが欠如していたこと、3つ目はメタン測定実施のための標準化されたガイダンスが存在しないことであった。

Verraは、新たな企画として「VM0042 Methodology for Improved Land Management」に基づく米作企画を策定することも発表した。

【参照ページ】
(原文)Verra Inactivates UNFCCC CDM Rice Cultivation Methodology
(日本語参考訳)Verra、UNFCCC CDMの稲作メソドロジーを廃止

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  2. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…
  3. 2025-9-12

    カリフォルニア州、気候関連財務リスク報告の指針を公表

    9月2日、カリフォルニア大気資源局(CARB)は「気候関連財務リスク開示ドラフト・チェックリスト」…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る