BlocPower、低所得者向け建物の脱炭素化を拡大するために200億円超を調達

気候テックスタートアップのBlocPower、低所得者向け建物の脱炭素化を拡大するために約203億円を調達

3月1日、気候テック企業であるBlocPowerは、低所得者層における建物の脱炭素化に焦点を当てたプラットフォームの成長と発展のためとして、1億5,000万ドル(約203億円)以上の資金調達を発表した。

今回の資金調達ラウンドでは、気候変動に特化したベンチャー投資家であるVoLo Earth Venturesが主導するシリーズBの企業株式2400万ドル(約32億円)以上と、Goldman Sachsが主導する負債ファイナンス1億3000万ドル(約176億円)が含まれ、BlocPowerのこれまでの資金調達総額は2億5000万ドル(約339億円)を超えることとなった。

2014年に設立されたBlocPowerは、米国の都市部を中心に、クリーンエネルギー・プロジェクトの分析、リース、プロジェクト管理、モニタリングに独自のソフトウェアを活用し、住宅や建物の分析、資金調達、アップグレードを行っており、脆弱なコミュニティにおけるリスクのある個人の訓練と雇用に焦点を当てたグリーン人材育成イニシアティブ「Civilian Climate Corps」も運営している。

同社は急成長を遂げており、2020年のシリーズAファイナンス以降、収益は40倍に増加し、これまでに完了したエネルギープロジェクトは5,000件を超えている。

同社は、今回の新資本により、ヒートポンプやビル電化プログラムの拡大など、全国の脱炭素化プロジェクトの拡大と資金調達が可能になるとともに、同社独自の分析プラットフォームの開発、融資・管理能力の拡大、労働力育成の取り組みの拡大が可能になると述べている。

【参照ページ】
BlocPower Announces $150 Million Financing, is Honored by Vice President Harris, Unveils Corporate Rebrand

関連記事

おすすめ記事

  1. TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    2025-7-10

    TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    ※本記事は2024年10月の内容にGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(2025年7月…
  2. TNFD開示を支援する 主要ツール比較と選定ポイント

    2025-6-11

    TNFD開示を支援する 主要ツール比較と選定ポイント

    2024年にTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース(Taskforce on Nature-…
  3. 進化するサステナビリティ開示 ― 傾向から考える“自社の対応状況”

    2025-6-6

    進化するサステナビリティ開示 ― 傾向から考える“自社の対応状況”

    サステナビリティ情報開示の高度化が急速に進んでいる。TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)…

ピックアップ記事

  1. SSBJ(気候関連開示基準)とGX-ETSの共通点とは?~比較解説と実務効率化~

    2025-8-14

    SSBJ(気候関連開示基準)とGX-ETSの共通点とは?~比較解説と実務効率化~

    日本企業にとって、2026年から「気候変動対応・開示」は、企業価値を左右する重要な経営課題になるで…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-11

    バークレイズ、サステナブルファイナンスで累計2,200億ドルを達成

    7月29日、英国大手銀行バークレイズは、2025年上半期のサステナビリティ投資家向けプレゼンテーシ…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る