英国、気候変動に対処する協定について競争法上「More permissive approach」を採用

英国、気候変動に対処する協定について競争法上「より寛容なアプローチ」を採用へ

2月28日、英国の競争市場庁(CMA)は、気候変動の対策や緩和を目的とした競合他社との協定について、競争規則の適用に「More permissive approach(より寛容なアプローチ)」を採用する予定であると発表した。

CMAによると、本ガイダンスの提案は、企業が気候変動や環境の持続可能性に「競争規則に違反することを過度に恐れることなく」取り組むことを支援することを目的としている。

CMAが発表した文書は、企業間の環境持続性協定に競争法がどのように適用されるかを説明し、企業が競争法違反を恐れることなく合法的に協力することを支援することを目的としている。本ガイダンスでは、「効果的な競争が重要である」とする一方で、規制当局は「環境の持続可能性を保護・強化するために競合他社との協力が必要な場合があることを認識する」と述べている。例えば、競合他社がより持続可能だがコストのかかる投入物に切り替えない場合、ある企業はそれを躊躇するかもしれないケースである。

気候変動との戦いや気候変動の緩和を目的とした協定については、「More permissive approach(より寛容なアプローチ)が採用される」とし、このアプローチは「気候変動が特別な脅威のカテゴリーを表しているという事実によって正当化される」と付け加えている。

CMAは、この指針が対象とする気候変動に焦点を当てた協定の種類として、例えば、個々の企業が先に切り替え、その間に高いコストを負担する不利益を避けるために、二酸化炭素排出量を削減するエネルギー使用の切り替えを競合他社と調整する例を挙げ、「競合他社間のこのような調整は奨励されるべきである」と付け加えた。

【参照ページ】
(原文)CMA seeks feedback on draft sustainability guidelines
(日本語参考訳)英国、気候変動に対処する協定について競争法上「more permissive approach」を採用

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