2月28日、Macquarie Asset Managementのグリーン・インベストメント・グループ(GIG)は、バイオメタン・プロジェクトの開発、建設、運営を行う投資プラットフォーム「VORN Bioenergy」の立ち上げを発表した。
バイオメタンとは、有機廃棄物の分解によって得られるもので、天然ガスなどの化石燃料に代わる、再生可能で低炭素な燃料として利用することができる。
Macquarieがバイオメタンに力を入れるようになったのは、EUがREPowerEU計画を展開するためである。再生可能エネルギーやクリーンエネルギーの導入などの対策を通じて、ロシアの化石燃料への依存度を減らすための欧州委員会の戦略である。本計画には、2030年までに350億立方メートルのバイオメタンを生産するという目標が含まれており、そのためには5,000基のバイオメタンプラントの新設と約800億ユーロ(約11兆円)の資本投資が必要になると予想されている。
新しいプラットフォームは、GIGが2022年10月に買収したBayWa r.e. Bioenergy GmbHをベースにしている。買収当時、BayWa社はドイツ国内で5つの稼働中のプラントを運営し、年間約140GWhのBiomethaneを生産しており、Macquarieは、ドイツ、イタリア、その他欧州の既存および新興成長市場における同事業のプレゼンスを高める機会を探ることを目指したと述べている。
Macquarieによると、取引完了後、同社はイタリアで最初のプロジェクトの環境許可を取得し、今年中に建設を開始する予定である。また、同国内でさらに9つのプロジェクトがさまざまな開発段階にあり、スペインなどの新興成長市場での機会探求を開始している。さらに、ドイツの一部の拠点では技術プロセスの統合を進めており、炭素回収と液化技術を導入して食品用品質のCO2を生み出しているという。
Macquarieはまた、同プラットフォームのチームは「人数が大幅に増加」し、継続的な採用プログラムも実施されていると述べている。
【参照ページ】
(原文)Macquarie Asset Management’s Green Investment Group launches VORN Bioenergy
(日本語参考訳)マッコーリー・アセット・マネジメントのグリーン・インベストメント・グループがVORN Bioenergyを立ち上げ