Fitch、企業信用格付けプロセスにおける気候変動脆弱性スコアの利用を提案

2月15日、信用格付会社Fitch Ratingsは、非金融業の企業信用格付において、信用に関わる可能性のある気候関連リスクを特定するプロセスを強化するため、低炭素化リスクに対するセクターのエクスポージャーを検証する気候脆弱性スコアを使用する計画を発表した。

Fitchの気候変動脆弱性スコアは、2025年から2050年にかけての急速な低炭素化に対するセクター、企業、債券の信用度への影響について、フィッチの見解を示すものである。Fitchによれば、本スコアは、様々な満期や戦略の商品に対する影響を認識した上で、移行リスクを長期的に捉え、これらのリスクを管理し、証券選択、ポートフォリオ管理、リスク管理、モニタリングおよびレポーティングを支援するという投資家のニーズに応えて開発されたものだという。

Fitchは、新しい手法の提案の結果、格付けが変更される発行体はないと考えているが、本提案により、気候変動政策の加速による影響を特定し、それに対応するために、利用者がより強い立場に立つことを期待していると述べた。

【参照ページ】
(原文)Climate Vulnerability in Corporate Ratings – Discussion Paper

関連記事

“CSAセミナー"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025-4-2

    金融業界の95%のCO2排出は「間接的」:資金提供排出の実態

    3月6日、米信用情報大手のEquifaxが新たなブログを発表し、金融機関の温室効果ガス排出の約95…
  2. 2025-4-2

    サステナビリティの課題と機会 – 財務・ITとの連携が成功のカギ

    2月27日、ERM Sustainability Institute、Salesforce、Glo…
  3. ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    2025-4-1

    ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    CSRD(企業サステナビリティ報告指令)のオムニバス草案が提出され、欧州の開示規則が変わる中、20…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る