2月8日、炭素市場ネットワークであるCarbonplaceは、グローバルな炭素クレジット取引プラットフォームの立ち上げと拡大に向け、設立銀行コンソーシアムから4500万ドル(約59億円)を調達したことを発表した。
また、同社は独立法人となり、初代CEOにフィンテック企業のエグゼクティブであるスコット・イートン氏を任命したことも発表した。
ロンドンを拠点とするCarbonplaceは、CIBC、ブラジルのItaú Unibanco、National Australia銀行、スコットランドに拠点を置くNatWestグループなどの銀行連合によって2021年7月に発足し、2022年にはUBS、Standard Chartered、BNPパリバ、BBVA、SMBCが創業銀行として参加する。本プラットフォームは、銀行を通じてカーボンクレジットの買い手と売り手を結びつける。
本資金調達は、カーボンオフセットプロジェクトと関連するクレジットに対する需要が今後数年間で大幅に増加するとの予想に基づいて行われた。企業や事業者がネット・ゼロの野望を打ち出し、自らの絶対的排出量削減努力への橋渡しとして、あるいは排出回避が難しいバランスを取るためにオフセットに目を向ける傾向が強まる一方で、カーボンクレジット市場は流動性の欠如、プロジェクトの効果を評価するデータの不足や一貫性といった課題を抱えているからである。
Carbonplaceは、今回の投資を活用して、プラットフォームの拡張とチームの成長を図り、より多くの金融機関にサービスを拡大し、さらなる炭素市場参加者とのパートナーシップを加速させるとしている。本プラットフォームは、今年後半に立ち上げられる予定だ。
今回の資金調達後、各銀行は新会社の株式を均等に保有することになる。
【参照ページ】
(原文)Carbonplace Announces New CEO; Secures USD 45 Million in Funding (February 2023)
(日本語参考訳)Carbonplace、約59億円を調達