2月1日、気候・環境保護団体Global Witnessは、エネルギー大手Shellが再生可能エネルギーへの投資額についてグリーンウォッシュを行っているとして、米証券取引委員会(SEC)に提訴したことを発表した。
Global WitnessによるとShellは、ガス関連投資の一部を再生可能エネルギーへの投資と一緒にすることで、再生可能エネルギー源への投資全体を膨らませ、グリーンウォッシュを行っているとのことだ。
Shellは2020年に、2050年までに事業におけるネット・ゼロを達成するというコミットメントを発表し、2021年には「Powering Progress」戦略を打ち出し、2050年までにスコープ1、2、3の排出量全体でネット・ゼロのエネルギー事業となるという目標を達成する方法を詳述し、再生可能エネルギーやクリーンエネルギーソリューションへの投資を含むイニシアティブをとっている。
Shellの年次報告書には、風力や太陽光による発電、電力貯蔵の提供、ガスや電力のマーケティングと取引、商業・産業・小売顧客へのガスや電力の販売、電気自動車充電サービスの提供、デジタル対応ソリューションの顧客への提供など、同部門の活動の概要が記載されている。報告書によると、2021年の Shellの「再生可能エネルギーとエネルギーソリューション」における資本支出は24億ドル(約3,174億円)であるが、 Global Witnessは訴状で、風力発電と太陽光発電に向けられたのは2億8800万ドル(約380億円)に過ぎないと推定している。
【参照ページ】
(原文)Energy giant Shell misleading US authorities, investors and the public by labelling fossil fuels as “renewable”
(日本語参考訳)エネルギー大手Shellが化石燃料を “再生可能 “と表示し、米国当局、投資家、一般市民を欺いている。