1月19日、責任投資原則(PRI)は、新しい報告枠組みを発表した。本枠組みは、PRIの投資家およびアセットオーナーの署名機関に対して、最新の報告プロセスを規定するものである。
責任投資原則は、投資家がESG要素を投資プロセスに組み込むことを支援するために、2006年に投資家の署名団体によって設立され、国連もこれを支持している。この目標を達成するために、PRIグループは、投資プロセスや署名者自身の所有権に関する方針と実践にESG課題を組み込むことを含め、投資家が従うべき一連の具体的かつ自主的で意欲的な原則を定めた。また、PRIの署名機関は、責任ある投資活動について、さまざまな指標に基づき毎年報告することが求められている。
報告プロセスは、2021年以降、フレームワークの更新のために保留されている。新しいフレームワークの公開に伴い、報告サイクルは2023年5月に再び開始される予定である。
PRIの報告枠組みへの変更は、過去数年間、特に2012年に現在の形式でPRI報告が行われて以来、署名機関が直面している規制上の要求の増加や、市場ごとに異なる要求や期待など、断片化した世界の情勢を反映したものである。PRIによると、新しいフレームワークは、どこが進歩し、どこがさらなる努力を必要としているかを強調した報告プロセスを提供することを目的としている。
変更点としては、用語の更新や質問事項の曖昧さの最小化による明確性の向上、一貫性と適用性の向上、TCFN、TNFD、ISSBなど他のサステナビリティ報告フレームワークとの整合性を高めるための一部セクションの再構築が挙げられる。
また、人権に焦点を当てた新しい自主的な指標の導入など、責任ある投資環境における新たなテーマを反映させるための変更も盛り込まれている。これらの変更は、PRIが2021-2024年戦略計画で強調した優先分野を反映している。
【参照ページ】
(原文)US municipal bonds well-placed for thematic ESG investing, new PRI report says
(日本語参考訳)PRI、投資家向け責任投資報告の枠組みを更新