Trane、HVAC製品向けに低炭素鋼を調達

11月15日、HVACおよび空調ソリューション企業のTrane Technologiesは、米国のNucorおよびU.S. Steelから低炭素鋼を購入する契約を締結したことを発表した。本契約は、Traneの年間鋼材購入量の20%をカバーする予定である。

同社によると、この鋼材は、家庭用の高効率ヒートポンプやエアコン、商業ビル用の熱管理システムの製造に米国内で使用される予定である。

製鉄業は世界的に見てもCO2の排出量が多い業種の一つであり、この業種からの温室効果ガス排出量(GHG)の合計は、世界の化石燃料の使用による直接排出量の7〜9%を占めている。

Traneによると、新しい購入契約による低炭素鋼は、従来の高炉鋼に比べて炭素集約度が80%近く低く、その結果、年間約16,000メートルトン、2030年までに120,000メートルトンの炭素排出を削減することができるという。

Traneの気候変動に関する目標には、スコープ3排出量(Traneが直接管理できないバリューチェーンの排出量)を2030年までに55%削減する目標、および当社製品の使用による冷却トンあたりの排出量を97%削減する目標、および2050年までにグローバル事業全体でGHG排出量の90%削減を達成する目標が含まれている。製品の使用やサプライチェーンを含むスコープ3の排出量は、同社のカーボンフットプリントの大部分を占めている。

また、同社はSteelZeroイニシアティブに加盟しており、署名者は2030年までに鉄鋼需要の50%を、2050年までに100%をネット・ゼロで調達することを約束している。

【参照ページ】
(原文)Trane Technologies Reduces Carbon Impact of HVAC in Homes and Buildings Through Low-Carbon Steel
(日本語訳)Trane、HVAC製品向けに低炭素鋼を調達

関連記事

“ホワイトペーパーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2024-7-23

    シェルパ、東洋経済新報社とシステム連携契約を締結

    7月23日、シェルパ・アンド・カンパニー株式会社が開発・提供する企業向けESG情報開示支援クラウド…
  2. 2024-7-17

    GRI、新たにCSRD/ESRS開示のためのサポートサービスをリリース

    7月10日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新しいGRI-ES…
  3. 2024-7-17

    JCI、1.5℃目標に整合する2035年目標を政府に求める。216団体が賛同

    7月8日、気候変動イニシアティブ(JCI)は、「1.5度目標と整合する野心的な2035年目標を日本…
ページ上部へ戻る