10月13日、世界的なプライベートエクイティ投資家であるLightrockは、世界の気候変動目標の達成に貢献する技術に焦点を当てた成長段階の企業への投資を目的とする、第1回気候インパクトファンド(LCIF)の募集を終了したことを発表した。
Lightrockは本ファンドのために8億6000万ユーロ(約1,300億円)を調達し、当初の目標であった6億ユーロ(約870億円)を大幅に上回った。
本ファンドは、2050年までにネット・ゼロを達成するための技術として、エネルギー転換、産業の脱炭素化、持続可能な食料・農業、持続可能な輸送の4つの主要分野への投資を目的としている。LCIFは、2050年までにネット・ゼロ経済を目指して革新を進め、気候変動問題への対応システムを構築している欧州および北米の成長段階の企業に対し、典型的な初期投資額として1000万ユーロ(約14億円)から4000万ユーロ(約58億円)の投資を行う予定だ。また、商業的な牽引力があり、リーダーシップを発揮する可能性のある初期段階の企業に対しても、小規模な資金配分を行う場合がある。
その中には、安価で信頼性の高いネット・ゼロ・カーボン電力を供給するために送電網を変革するMainspring Energyや、木を伐採して消費者に環境に有害な製品を提供する代わりに、バイオベースの液体で持続可能な軟材の特性を強化するKebonyが含まれている。
LCIFは、持続可能な金融情報開示規則の第9条ファンドに分類される。LCIFの投資先企業は、定期的に環境への影響を報告することが求められ、Lightrockから影響評価と管理の恩恵を受けるとともに、独立した第三者による検証を受けている。
【参照ページ】
(原文)Lightrock closes inaugural Climate Impact Fund at €860 million, above initial hard-cap
(日本語訳)Lightrock、第1回Climate Impact Fundを8億6千万ユーロでクローズ、当初のハードキャップ額を上回る。