9月5日、世界的なエネルギー・電力事業者であるIberdrolaは、再生可能エネルギーへの転換を加速させ、オーストラリアでの発電容量を4GWに増強するため、オーストラリアに20~30億ユーロ(約2,820億〜約4,230億円)を投資することを新たに約束したことを発表した。
Iberdrolaの発表は、オーストラリアの新政権が7月に、同国の排出量削減目標を初めて法制化する法案を提出したことを受けてのものである。本法案では、2030年までに温室効果ガスを2005年比で43%削減し、2050年までにネット・ゼロを達成することが目標に掲げられている。
政府は、同国の気候変動に関する公約を正式に法制化することで、企業や金融界が再生可能エネルギーへの投資を約束できるようになると表明している。
Iberdrolaは2020年後半に750億ユーロ(約10兆円)の資本計画を打ち出し、その中には今後数年間の再生可能エネルギーへの大規模な投資が含まれており、同社は2025年までに再生可能エネルギー容量をほぼ2倍にすることを想定している。今後10年間で、1500億ユーロ(約21兆円)を投資し、再生可能エネルギー容量を3倍、ネットワーク資産を2倍にすることを目標としている。
同社はすでにオーストラリアで2GWのポートフォリオを保有しているが、今後数年で倍増させる予定である。再生可能エネルギーや蓄電製品に加え、Iberdrolaは、グリーン水素、アンモニア、グリーン素材などの新分野を含む同国でのビジネスチャンスを挙げている。
Iberdrolaは2020年にオーストラリアの再生可能エネルギー企業インフィゲン・エナジーを買収し、同社は同国の複数の再生可能成長プロジェクトに約7億ユーロ(約986億円)を投じている。最近では、マウント・ジェームズの世界最大の風力発電所と、クイーンズランド州の360MWのブローズサウンド太陽光発電所の権利を取得した。
【参照ページ】
We are investing nearly €3 billion in Australia to lead the energy transition