インド、2030年までにCO2排出量を45%削減することを約束

8月3日、インド政府は、2030年までにCO2排出量を45%削減し、非化石燃料による電力供給を50%程度にすることを含む一連の新しい気候変動対策を閣議決定したことを発表した。

同国の新たな公約は、インドの最新の「国家決定寄与度(NDC)」の主要な部分となるものであり、ネット・ゼロへの道筋に関する暫定的な約束の概要を示している。

インドの最初のNDCは、2015年に国連気候変動枠組条約(UNFCCC)に提出され、2030年までにGDPのCO2排出量を2005年比で33%~35%削減し、非化石資源による累積電力設備容量を40%達成し、森林と樹木被覆により25億~30億トンのCO2換算量の追加の炭素吸収源を作るという目標が掲げられた。

この新しい目標は、インドがCOP26気候変動会議に参加し、その結果グラスゴー気候協定が締結されたことを受けたもので、この協定では、各国が今後1年間で2030年の排出目標またはNDCを見直し、強化することが求められている。

NDCの更新は、2021年から2030年にかけてのインドのクリーンなエネルギー転換の枠組みを示し、2070年までにネット・ゼロを達成するという同国の目標に向けた一歩となるものである。今回の承認を発表した政府の声明によると、全体として、自動車、低排出ガス製品の生産、超高効率家電、グリーン水素などの技術におけるグリーン雇用の数が増加することが期待されるとのことだ。

【参照ページ】
(原文)India committs to reduce Emissions Intensity of GDP by 45% by 2030
(日本語訳)インド、2030年までにCO2排出量を45%削減することを約束

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-9-16

    セブン&アイHD、TCFD・TNFD統合開示を公表 財務インパクトの試算と自然資本分析も深化

    9月8日、セブン&アイ・ホールディングスは、「気候・自然関連情報報告書―TCFD・TNFD統合開示…
  2. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る