7月22日、世界的なエネルギー・電力事業者であるIberdrolaは、欧州投資銀行(EIB)との間で、スペインにおける風力発電所および太陽光発電所のポートフォリオ(予定容量180万kW)の開発資金として、新たに5億5000万ユーロ(約767億円)のグリーンローン契約を締結したことを発表した。
本プロジェクトは、スペインの地方都市に建設され、約100万世帯分の電力を供給することが期待されている。総投資額は11億ユーロ(約1,534億円)を超える見込みである。
本取引は、Iberdrolaが今月初めに署名した25億ユーロの持続可能性連動クレジットラインや、4月に発表したBanco Santanderとの10億ユーロ(約1,395億円)のグリーンローンなど、一連の持続可能金融取引の最新版となるものである。Iberdrolaは昨年、同社の資金調達構造について、グリーン製品や持続可能な製品の割合をますます高める計画を発表しており、2025年までに負債の3分の2近くを占めると推定されている。
Iberdrolaは、クリーンエネルギー容量の拡大も積極的に行っている。同社は2020年後半に750億ユーロ(約10兆円)の資本計画を打ち出し、その中には今後数年間の再生可能エネルギーへの大規模な投資が含まれており、2025年までに再生可能エネルギー容量をほぼ2倍にすることを想定している。今後10年間で、1500億ユーロ(約21兆円)を投資し、再生可能エネルギー容量を3倍、ネットワーク資産を2倍にすることを目標としている。
EIB は2020年に「気候ロードマップ」を発表し、2030 年までに1兆ユーロ(約140兆円)の気候・環境持続 可能性投資を支援し、すべての融資活動をパリ気候協定の原則と目標に沿うようにすることを目指している。
【参照ページ】
(原文)Iberdrola signs a €550m green loan with the EIB to boost renewables in Spain
(日本語訳)Iberdrola、EIBと風力・太陽光発電プロジェクト向け5億5千万ドルのグリーンローンに合意