6月28日、資本市場テクノロジーおよび取引所企業のNasdaqは、炭素取引所およびマーケットプレイスのClimate Impact X(CIX)と新たな戦略的技術パートナーシップを締結したと発表した。新しいパートナーシップは、自主的な炭素市場における価格の透明性と流動性を高め、NasdaqはCIXが今後行う炭素クレジットのスポット取引に、同社のマッチング技術を提供する予定だ。
シンガポールを拠点とするCIXは、DBS、シンガポール取引所(SGX)、Standard Chartered、Temasekによる共同事業として昨年発足し、買い手と売り手のさまざまなニーズに対応した独自のプラットフォームと商品を提供し、衛星モニタリング、機械学習、ブロックチェーン技術を活用して炭素クレジットの透明性、完全性、品質を向上させることを目的としている。本取引所は、森林、マングローブ、沿岸生息地などの自然生態系を保護、回復、成長させる自然ベースのソリューションへのアクセスを提供する。
2023年初頭に開設が予定されているスポット取引所は、CIXの3番目のプラットフォームとなる予定だ。Nasdaqのパートナーシップは、炭素クレジットに対する独自の要件を持つ買い手と売り手のマッチングという炭素取引所の重要な課題の1つに取り組み、プロジェクトの種類や場所など、価値に影響を与えるさまざまな属性を持つ可能性のある炭素クレジットを扱う。
パートナーによると、当技術は市場に「取引所レベルの取引機能」をもたらし、透明性のある価格シグナルとリアルタイムの市場データを通じて、買い手と売り手の複雑なニーズに対応するものだという。
新しいパートナーシップは、今月初めにCIXとNasdaqのPuro.earthが、自然環境と技術に基づく除去クレジットを混合した炭素クレジットポートフォリオの提供に合意したのに続き、両社の協力関係を継続するものである。
【参照ページ】
(原文)Climate Impact X Selects Nasdaq Technology to Power New Global Carbon Exchange