Carlsberg、100%リサイクル可能な木質繊維を使用したビール瓶を導入

6月22日、ビール醸造会社のCarlsberg(カールスバーグ)は、バイオベースで完全にリサイクル可能な新しいファイバーボトルを試験的に導入するプロジェクトの開始を発表した。本プロジェクトでは、デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、イギリス、ポーランド、ドイツ、フランスで8,000本のボトルを導入する予定である。

新しいボトルの外殻は、持続可能な方法で調達された木材繊維で構成されており、バイオベースだ。ボトルは、植物由来のPEFポリマーのライニングを備えており、ビールと繊維外皮の間のバリアとして、従来の化石燃料由来のPETプラスチックよりも飲料の品質を保護できる。この内張りは天然素材から作られ、プラスチックのリサイクルシステムにも適合している。また、PEFはリサイクルシステムの外に出た場合、自然に分解される可能性がある。

残る課題として、今現在キャップは100%バイオベースでないパーツである。カールスバーグによると、パートナーとともに、代替繊維ベースのボトルキャップを調査し、2023年に一般的なソリューションを提供する。

新しいボトルには、有機農法や再生農法で栽培されたビール醸造用の大麦が使用されている。この大麦の栽培方法は、従来の農法と比較して、農地の生物多様性を改善し、土壌の健全性を高め、土壌による自然の炭素固定を増加できるという。同社は、このファイバーボトルによって、現在の使い捨てガラスボトルよりも最大80%少ない排出量を達成する想定である。

【参照ページ】
(原文)Carlsberg makes bio-based and fully recyclable bottles available to consumers in its largest ever trial
(日本語訳)Carlsberg、完全にリサイクル可能な木質繊維を使用したビール瓶を試験的に導入

関連記事

おすすめ記事

  1. 【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    2025-9-11

    【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    気候変動や自然資本など、環境領域に関する開示が進みつつある中、次なるテーマは「社会」の領域。TIS…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…

ピックアップ記事

  1. 2025-11-6

    CDPとTNFD、2025年質問票の対応マッピングを公開

    10月22日、CDPとTNFDは、CDP 2025年版企業質問票とTNFD開示推奨項目・指標との対…
  2. 2025-11-6

    ISSB、国際的なサステナビリティ開示の「グローバル・パスポート」構想を発表

    10月30日、ISSB(国際サステナビリティ基準審議会)は、ロンドンで開催された「IFRSサステナ…
  3. TNFD・自然移行計画の5つの構成要素と先行事例/実践例の紹介

    2025-11-5

    TNFD・自然移行計画の5つの構成要素と先行事例/実践例の紹介

    ※2025年11月4日公開済みの記事にTNFDが発行した「Nature in transition…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る