7月25日、ユナイテッド航空は、持続可能な航空燃料(SAF)に焦点を当てた投資ファンド「ユナイテッド航空ベンチャーズ・サステナブル・フライト・ファンド」を約2億ドル(約280億円)に拡大し、新たに8社の企業パートナーを追加したことを発表した。
同ファンドは、今年初め、ユナイテッド航空が1億ドル(約140億円)以上の投資を約束し、エア・カナダ、ボーイング、GEエアロスペース、JPモルガン・チェース、ハネウェルが最初のパートナーとなって発足した。SAFの研究、技術、生産に焦点を当てた新興企業への投資と支援を行っている。
新たにファンドに参加するパートナーには、アメリカン・エキスプレス・グローバル・ビジネス・トラベル(アメックスGBT)、アラムコ・ベンチャーズ、アビエーション・キャピタル・グループ、バンク・オブ・アメリカ、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)、グループADP、ハワイアン航空、ジェットブルー・ベンチャーズが含まれる。
SAFは、現在世界の温室効果ガス(GHG)排出量の2~3%を占める航空産業の脱炭素化を支援する重要な手段のひとつと考えられている。SAFは通常、廃油や農業残渣などの持続可能な資源から製造される。SAFの生産者は、この燃料は従来の燃料に比べてライフサイクルGHG排出量を85%も削減できると見積もっている。
同ファンドは、SAF供給の拡大を支援するため、新技術、先進燃料源、実績のある生産者への投資を優先する。これまでの投資先には、藻類からバイオ燃料を製造するViridosや、炭素回収・除去技術を提供するSvanteなどがある。
ユナイテッド航空は、カーボン・オフセットに頼らずに2050年までに温室効果ガスの排出を完全に削減することを約束しており、将来的に50億ガロン以上のSAFを生産するための投資で業界をリードしている。
【参照ページ】
(原文)United’s Sustainable Flight Fund Grows to Nearly $200 Million and Adds Strategic Partners
(日本語参考訳)ユナイテッド航空、持続可能な航空ベンチャーファンドに約280億円を調達