SATORP、中東初のISCC+認証済みSAFの生産に成功

10月30日、 エネルギー大手サウジアラムコとフランスのエネルギー企業トタルエナジーズが共同出資する合弁企業、サウジアラムコ・トタルエナジーズ石油精製・石油化学(SATORP)は、中東地域で初めて使用済み食用油からのISCC+認証済みの持続可能な航空燃料(SAF)の生産に成功したことを発表した。

SATORPは、2008年にジュベイルII工業都市に精製・石油化学コンプレックスを建設するために設立され、日量46万バレルの精製能力を誇る。出資比率は、サウジアラムコが62.5%、トタルエナジーズが37.5%である。

2022年8月に実施された低圧水素化脱硫装置(LPHDS)の運用により、SATORPは使用済み食用油からの処理とSAFの製造に成功した。この持続可能な航空燃料は、ライフサイクル全体での二酸化炭素排出を平均80%以上削減できるとされ、環境への貢献が期待される。

SATORPは、この成果を通じて再生可能エネルギーへの移行と環境への取り組みを強化し、中東地域での持続可能なエネルギー生産の先駆者としての地位を確立している。

【参照ページ】
(原文)SATORP completes MENA region’s first conversion of used cooking oil into ISCC+ certified sustainable aviation fuel (SAF)
(日本語参考訳)SATORP、中東初のISCC+認証済み持続可能な航空燃料の生産に成功

関連記事

おすすめ記事

  1. TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    2025-7-10

    TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    ※本記事は2024年10月の内容にGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(2025年7月…
  2. TNFD開示を支援する 主要ツール比較と選定ポイント

    2025-6-11

    TNFD開示を支援する 主要ツール比較と選定ポイント

    2024年にTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース(Taskforce on Nature-…
  3. 進化するサステナビリティ開示 ― 傾向から考える“自社の対応状況”

    2025-6-6

    進化するサステナビリティ開示 ― 傾向から考える“自社の対応状況”

    サステナビリティ情報開示の高度化が急速に進んでいる。TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)…

ピックアップ記事

  1. SSBJ(気候関連開示基準)とGX-ETSの共通点とは?~比較解説と実務効率化~

    2025-8-14

    SSBJ(気候関連開示基準)とGX-ETSの共通点とは?~比較解説と実務効率化~

    日本企業にとって、2026年から「気候変動対応・開示」は、企業価値を左右する重要な経営課題になるで…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-11

    バークレイズ、サステナブルファイナンスで累計2,200億ドルを達成

    7月29日、英国大手銀行バークレイズは、2025年上半期のサステナビリティ投資家向けプレゼンテーシ…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る