UNEP FI、マクロ経済モデルを用いた短期的な気候関連ショックを分析

5月、国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)は、 英国の国立経済社会研究所(NIESR) と協力し、 マクロ経済モデルを用いて金融関係者の短期的な気候関連ショックを分析したレポートを発行した。

気候変動がもたらすマクロ経済への影響は、金融機関にとって大きな信用リスク、市場リスク、オペレーショナルリスクをもたらす可能性がある。これらのリスクを考慮し、多くの企業がマクロ経済的な影響を気候シナリオ分析に組み込むことを検討し始めている。

本レポートは、UNEP FIのTaskforce on Climate-related Financial Disclosures (TCFD) プログラムの一環として、UNEP FIとNIESRが開発した3つの新しい気候主導型マクロ経済ショック・シナリオを特集している。3つの短期シナリオは、「炭素価格の急激な上昇」「原油価格の高騰」「貿易戦争」である。

本レポートでは、上記のシナリオが金融機関に与える経済的影響についての詳細な分析と、短期シナリオを利用する際の推奨事項を提示している。さらに、金融セクターが気候変動シナリオ分析を強化するための方法も提案している。

【参照ページ】
(原文)ECONOMIC IMPACTS OF CLIMATE CHANGE: EXPLORING SHORT-TERM CLIMATE-RELATED SHOCKS WITH MACROECONOMIC MODELS

関連記事

“CSAセミナー"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025-4-2

    金融業界の95%のCO2排出は「間接的」:資金提供排出の実態

    3月6日、米信用情報大手のEquifaxが新たなブログを発表し、金融機関の温室効果ガス排出の約95…
  2. 2025-4-2

    サステナビリティの課題と機会 – 財務・ITとの連携が成功のカギ

    2月27日、ERM Sustainability Institute、Salesforce、Glo…
  3. ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    2025-4-1

    ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    CSRD(企業サステナビリティ報告指令)のオムニバス草案が提出され、欧州の開示規則が変わる中、20…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る