KKR、フランスの再生可能エネルギー事業者アルビオマ社を約2,200億円で買収

KKR、フランスの再生可能エネルギー事業者アルビオマ社を約2200億円で買収

4月28日、再生可能エネルギー生産会社であるアルビオマは、世界的なオルタナティブ資産およびプライベート・エクイティ投資家であるKKRによる買収への合意を発表した。1株あたり50ユーロ(約6,900円)と0.84ユーロ(約115円)の現金配当による買収提案で、アルビオマの価値は16億ユーロ(約2,200億円)以上となる。

アルビオマは、バイオマス、太陽光発電、地熱発電に投資しており、海外ではフランス、モーリシャス、ブラジルの14の発電所を含む1GW以上の設備容量を有している。砂糖産業との提携により、サトウキビの繊維状残渣であるバガスから再生可能な電力を生産している。また、アルビオマは海外における太陽光発電のリーディングカンパニーであり、最近ではトルコの2つの発電所を買収し、地熱発電事業にも参入している。

今回の取引は、KKRがエネルギー転換に焦点を当てた取り組みの中で最も最新のものであり、今週、アジアに焦点を当てた新たな再生可能エネルギー投資プラットフォームであるAster Renewable Energyを立ち上げる。昨年12月には、長期間の高利回り太陽光発電投資の組成を目的とした新たなプラットフォーム、Stellar Renewable Powerを立ち上げ、2020年には、インドの再生可能エネルギー資産の買収、所有、運営を目的としたプラットフォーム、Virescent Infrastructureを立ち上げた。過去10年間、KKRは全世界で約40億ドル(約5,200億円)を再生可能エネルギー資産に投下しており、その運用発電容量は14.2GWに達している。

【関連記事】KKR、太陽光発電プロジェクトの組成・開発・運営を行うプラットフォームを開設

KKRは、2025年までにフランスの海外領土におけるエネルギー転換に大規模な投資を行うというアルビオマの野望を支持し、同社の国際展開を加速させるために運営上の専門知識と資金を提供する。

【参照ページ】
(原文)ALBIOMA AND KKR REACH STRATEGIC AGREEMENT ON A FRIENDLY PUBLIC TENDER OFFER
(日本語訳)アルビオマとKKR、友好的な株式公開買付けに関する戦略的合意に達する

関連記事

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025-7-1

    カナダ年金基金、2030年までに4,000億ドルの気候投資

    6月19日、カナダの大手機関投資家であるケベック州貯蓄投資公庫(CDPQ)は、2050年ネットゼロ…
  2. 2025-7-1

    GRI、サステナビリティ報告のデジタル化を促進する新「サステナビリティ・タクソノミー」を発表

    6月19日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新たに「GRI S…
  3. GRI 102/103 新基準の実務チェックポイント:IFRS/ISSB基準と一部整合へ

    2025-6-30

    GRI 102/103 新基準の実務チェックポイント:IFRS/ISSB基準と一部整合へ

    サステナビリティ情報開示における基準間の整合性の確保は、ますます重要な課題となっている。CSRD(…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る